一般財団法人SFCフォーラム 総務省公募のIoTサービス創出支援事業に採択(SFC研究所プラットフォームデザイン・ラボを中心としたチームが同事業のセキュリティガイドライン設計を担当)
一般財団法人SFCフォーラム 総務省公募のIoTサービス創出支援事業に採択
〜「高校における学生の記述プロセスのデータ解析を用いた記述力指導事業」〜
一般財団法人SFCフォーラム(神奈川県藤沢市、以下SFCフォーラム)は、この度、総務省公募のIoTサービス創出支援事業での採択を受け、「高校における学生の記述プロセスのデータ解析を用いた記述力指導事業」を実施いたします。同事業は、慶應義塾大学SFC研究所(神奈川県藤沢市、以下SFC研究所)、大日本印刷株式会社(東京都新宿区、以下DNP)、及び日本論理コミュニケーション技術振興センター(神奈川県藤沢市、以下論コミセンター)とコンソーシアムを組み、研究開発を推進します。
具体的には、SFCフォーラムは、DNPが持つ記述プロセスのデータ解析技術の技術提供、論コミセンターが持つ記述プロセスのデータ解析ノウハウのライセンス提供を受け、記述添削半自動化システムの設計を行います。
SFC研究所は、文部科学省が提唱する、校務系と学習系の教育ネットワークを分離する方向性に対応したセキュリティガイドライン設計を担当します。
・記述力をめぐる最近の動向
文部科学省は、小中高の指導要領の中で暗記中心型から習得した知識の活用を重視した言語教育への変換を推進しており、それに呼応して2020年度からは、現在のセンター試験に相当する大学入学希望者学力評価テスト(仮称)においても記述試験が実施される予定です。
しかし、文科省の会議においても採点コストの高さが問題となっています。報道によれば、文部科学省は、記述式問題の採点に要する日数は採点者を800人、受験者数を最大53万人とした場合、採点者への説明期間などを含め20~60日程度かかると試算しています。
一方、学校での日々の指導においては、社会が要請する論理的な記述力指導には、学生個別の文章添削を多頻度で行うことを必要とすることがその指導を担当する教員から報告されています。しかし、学生個別の文章添削を現在の学校の教員業務に新規追加することは出来ません。既に、学校教員の労働時間の長さは、学生の将来を担う教育者という社会性を考慮した場合にも看過できない状況にあり、文部科学省の2016年度調査は、小学校の33.5%、中学校で57.7%に上る教諭の時間外勤務が「過労死ライン」の月80時間を超えている状況であるためです。
・本事業の取り組み
本事業は、これらの教育における社会的課題を新たに創出する記述添削半自動IoTサービスにより解決することを目指します。SFC研究所は、学校が持つ学習データが、安心かつ安全な形で学外の協力者(システム、卒業生や他校の先生、外部の専門家など)と共有される仕組みをガイドラインとしてまとめることを行い、本事業だけではなく、今後期待される学習ネットワーク上での校内外の協働を支援します。
今後のスケジュールとしては、開発作業を急ピッチで行い、2018年初頭での学校現場での実証を目指します。
プレスリリースはこちらからご覧ください。
【本件に関するお問合せ先】
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E-mail: info[at]sfc-forum.or.jp ※[at] を@マークに変更してください。
【配信元】
慶應義塾大学 湘南藤沢事務室学術研究支援担当