各巻紹介

総合政策学の方法論的展開

総合政策学の方法には様々な立場があり、人びとの認識、社会事象の把握、政策の評価、概念の構築などのそれぞれにおいて、多様な研究手法が優劣なく併存している。これらは、それぞれの領域において洗練され、あるいは手法間の相互作用や刺激の中で、一層の進化があり、また適用範囲も拡げてきている。さらに、こうした過程から新たな方法が生まれたり、それが私たちの認識や現実に働きかけたりすることもある。手法そのものが社会や関係を構築するという発想も、実践を志向する学問としては重要なことだろう。
こうした手法の精緻化、革新と創造は、いかにリアリティに迫れるのかという共通する一点に向かっており、本書ではその先端的取り組みを紹介する。政策評価における量的分析の拡がり、社会事象や政策実践の意味内容や相互作用プロセスに迫る質的調査の新たな可能性、そして、方法そのものが社会や認識に働きかける新しい手法の可能性を提示する。

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責任編者

総合政策学をひらく 
30のことば

総合政策学の方法論的展開