環境情報学部教授 脇田玲研究室所属の村井琴音さん(政策・メディア研究科修士課程2年)が、トウキョウ建築コレクション2026【全国修士論文展】で「グランプリ」を受賞しました。
トウキョウ建築コレクションは、2007年に日本初の全国規模の修士設計・論文展として始まった企画・展示です。今回で20年目を迎えるトウキョウ建築コレクション2026は、全国修士設計展・全国修士論文展・企画展の3つの企画で構成され、「継往開来」をテーマとして開催されました。
全国修士論文展は、建築学における旬なテーマに基づいて集められた修士論文の発表、またそれを基にした討論会を行う大会です。今回は53組の学生から応募があり、一次審査を通過した10組が2026年3月6日に公開審査会に参加しました。出展者によるプレゼンテーションや審査員による質疑応答を経て、村井さんの発表は「データの収集、整理、評価、そして時間の経過で失われる情報のデジタルアーカイブと、一貫した態度で取り組んでいる点」、「戦争という大きな問題に対してひるむことなく、その論理化と知としての保全に努めている点」が高く評価され、最も優れた賞である「グランプリ」を受賞しました。
受賞論文
「ドローンに対する市民防衛としての建築の戦略-戦時下のウクライナでの自爆型ドローン対策の類型化とウェブプラットフォームによる社会実装-」
村井琴音(慶應義塾大学大学院)
村井琴音さんのコメント
本研究は、ロシア・ウクライナ戦争における「ドローンに対する市民防衛としての建築の戦略」を主題としています。
これまで建築は、しばしば「破壊される対象」あるいは「復興される対象」として語られてきました。しかし、戦時下で、市民は窓の補強、室内動線の変更、地下空間の避難所化などを通して、自らの住まいを生存のために変化させています。それら市民が既存の住まいを防護する行為を、戦時下で命を守る「応答としての建築行為」として再定義・類型化しました。
さらに、実際の攻撃データや被害事例の分析と統合し、広く共有可能なデジタルアーカイブとして実装しました。
建築を戦時の生存を支える実践として捉え直し、未来の防護設計や復興に繋がる知識基盤を提示しました。
最後になりますが、熱心にご指導いただいた先生、励まし合ってきた研究室の皆様、ならびに学友諸氏、ウクライナにいる友人、見守り続けてくれた家族に心より感謝申し上げます。
トウキョウ建築コレクション2026
【結果発表】トウキョウ建築コレクション2026【全国修士設計展・全国修士論文展 】
脇田玲 研究室
脇田玲 環境情報学部教授 教員プロフィール
発信元:湘南藤沢事務室 総務担当
