環境情報学部教授 一ノ瀬友博研究室所属の松本敬さん(環境情報学部2年)が、2025年度(第22回)環境情報科学 研究発表大会 ポスターセッション【大学生・大学院生の部】で「理事長賞」を受賞しました。
一般社団法人環境情報科学センターでは、オーラルでの発表・ポスターセッション・企画セッション・シンポジウムを含む研究成果の発表会を毎年12月に開催しています。
松本さんは、2025年12月12日に行われた環境情報科学 研究発表大会のポスターセッションにおいて、87件の研究発表の中から、総合的に最も評価が高いとされる「理事長賞」に選ばれました。なお、【大学生・大学院生の部】における学部2年生での「理事長賞」受賞は、史上最年少の快挙です。
【大学生・大学院生の部】理事長賞
高尾山におけるムササビの生息地選択:分布調査とレーザセンシングによる森林構造の定量的分析
松本敬
松本敬さんのコメント
高尾山の夜を象徴するムササビ。その存在は広く知られていながら、どのような森林を好み、山全体のどこに生息しているのかといった全貌は謎に包まれていました。
本研究では、中学時代から100回以上重ねてきたフィールドワークにより山内全域の生息分布を網羅的に把握したうえで、植生図や森林計画情報、航空レーザ測量データを用いた多変量解析を行いました。さらに研究室所有の地上型レーザスキャナで森林構造を詳細に実測し、ムササビが選ぶ環境の解明に挑みました。
21世紀は「環境と情報の世紀」です。本研究の意義は、定性的に語られがちだった生息環境を客観的な数値として可視化した点にあります。
今回明らかになった「ムササビが好む森」の条件は端的に言えば、樹種の多様性や大径木の存在、そして過密でない立木密度です。これらは昆虫や鳥類、菌類など他の多くの生物にとっても不可欠な生息基盤です。
そのためムササビが定着できる森づくりは森林生態系の健全性や成熟度を高めることに繋がり、環境に配慮した森林管理における明確な指標となり得ます。
人と野生動物が共存する未来へ。今後も空間分析やレーザセンシングを駆使し、高尾山という身近なフィールドから次世代の森林モデルを提示し続けていきます。
最後になりますが、熱心にご指導いただいた先生・先輩方、調査を支えてくださった母校生物部の皆様に心より感謝申し上げます。
一般社団法人環境情報科学センター
2025年度(第22回)ポスターセッション・優秀ポスター賞受賞者一覧
一ノ瀬友博 環境情報学部教授 教員プロフィール
発信元:湘南藤沢事務室 総務担当
