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総合政策学部・環境情報学部

新カリキュラムの特徴

カリキュラムは「研究会」と「卒業プロジェクト」を中心に据え、これらに向けた導入や強化のための授業科目群によって構成されています。これまでに培われてきたユニークな学習スタイルをさらに際立たせ、次世代のSFCをつくっていくために、カリキュラムのバージョンアップ作業がすすみ、2014年度から、あたらしいカリキュラムがスタートしました。

新カリキュラムの概念図

カリキュラム概念図 Ver.7

コンセプト

2014年度より、「研究会」を中心に据えるというSFCの基本理念は継続したまま、必要な基礎力をさらに高めることを目的として、カリキュラムの変更を行いました。この変更においては、開講する科目群を「基盤科目」と「先端科目」の二つに大きく区分して、各科目の位置づけをはっきりさせる一方で、社会の要請にも応え、「開講形態の多様化」にも柔軟に対応するカリキュラムとしています。また、「研究会」を経て、研究の集大成である「卒業プロジェクト」にいたるという流れをより実りあるものとするために、その出発点ともなる、自分にあった「研究会」を見つけるまでのガイド的役割を果たすための「アスペクト」という考え方も導入しています。

特徴

クラスを中心とした仲間づくりや可能性の発見・再発見の機会

あたらしいカリキュラムでは、クラス単位での学びの機会をより大切に考えています。同じクラスの仲間とともに、外国語、情報技術基礎、データサイエンス、ウエルネスといった科目を一緒に学ぶ中で、4年間の大学生活を送る仲間との絆を培うとともに、学びの可能性を発見、再発見できるような機会を設けています。それぞれのクラスは2名の教員がクラス担任となり、皆さんのサポートにあたります。

ゆるやかな学年進行

ごく一部の科目をのぞいて、授業科目は学年別に設定されていません。授業科目は、学年ごとに基礎から専門へと積み上げるのではなく、すべてフラットにおかれているため、学年に関わらず自分自身の学習・研究に必要な科目を必要な時に履修できるカリキュラムになっています。したがって、1年生から専門の科目を履修することができる一方で、4年生になって自分に不足していると感じた際は基礎的な科目を履修し学ぶこともできます。

研究会から卒業プロジェクトへの道案内

原則として2年生から一学期に最大6単位まで研究会を履修することができます。本人の能力次第で1年生から履修することもできます。また、専門性の追求を学部の段階から実践するために、教員と大学院生、学部生が一体となって協同的な研究体制を推進しています。教員が学生に一方的な知識伝授を行うのではなく、学生に対して「対等なパートナー」としての役割を期待しています。教員の経験や人脈と、若い学生の発想やパワーの両方が先端研究には欠かせないと考えているのです。このため、あたらしいカリキュラムでは自分にあった研究会を見つけるために「アスペクト」と呼ばれる道案内の仕組みを導入しました。

4学期制に対応した授業配置の導入

慶應義塾大学では、2014年度から4学期制と2学期制を併用した学事日程を導入しています。これに対応して、SFCでも春学期と秋学期のそれぞれ前半・後半にそれぞれ科目を配置することにより、短期間に集中して学習に取り組むことができる科目の設置をすすめています。このことにより、海外留学、フィールドワークなど、大学を離れて活発に活動することを支援する環境を用意しています。

各科目の説明

基盤科目

学部を問わず、すべてのSFC生が学ぶべき「基盤」を培うための科目です。入学後の早い段階から「研究会」や「卒業プロジェクト」に必要な言語・思考法・技法等を意識しながら履修計画を立てられるように、学びを支援します。一部の「基盤科目」は必修・選択必修に指定されており、これらの科目履修を導入として、一人ひとりの関心領域に応じて継続的に「基盤」の強化をすすめていくことが期待されています。

総合講座科目
学生自身の”研究プロジェクト”の基盤を構築する科目です。まず、これまでにSFCの教員・学生が取り組んできた多種多様な総合政策学/環境情報学の営みについて学ぶことを通じて、自らのテーマを育てていくきっかけを提供します。また、自分の”研究プロジェクト”を検討し、学習や実践の計画づくりにも取り組みます。
言語コミュニケーション科目
SFCでは、言語コミュニケーション重視の観点から外国語教育に力を入れており、英語のみならず、マレー・インドネシア語、アラビア語、朝鮮語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、中国語、ロシア語、イタリア語、日本語が開講されています。少人数で週4コマ集中して言語を習得していく「インテンシブ」で実力を培い、テーマ別授業の「スキル」や、現場を体験する「海外研修」でそれを補えば、本物の外国語能力、言い換えれば、文献読破や論文執筆、討論や交渉、フィールドワークやプレゼンテーションで活用できるような、高度の外国語能力を身につけることができます。※語種により開講される科目(「インテンシブ」「ベーシック」「スキル」「海外研修」)は異なります。 言語コミュニケーション科目
データサイエンス科目
今まで以上に多様で膨大なデータの解析が可能になりつつあります。世界的にも、データサイエンスに精通した人材の育成が課題となっています。
いくつもの分野に広く応用できる共通の基礎技法を習得するための科目であり、統計科学を中心とするデータ分析手法とモデリング・シミュレーションおよび論理・確率・代数などの数理科学について学びます。 データサイエンス科目
情報技術基礎科目
コンピュータやインターネットを創造的に活用し研究や様々な取り組みをエンパワーするために必要な知識やスキルを習得します。Webの技術や表現を中心に様々な場面で応用可能なプログラミングの基礎的手法についても理解を深めます。情報技術の基礎を固めその後の研究やキャンパスにおける活動をより効果的なものとします。 情報技術基礎科目
ウエルネス科目
心身の健康を図るだけでなく、自己開発教育の重要な一環として設置しています。体育系以外の大学の体育としては異例ともいえる幅広いジャンルの授業が行われており、ゴルフ、エアロビクス、気功、スクーバダイビングなど、約30種目が開講されています。実りある教育や学問研究は、心身の充実が前提となることは今さら強調するまでもないことです。従来の「体育の授業」という概念を超えて、環境の中での主体としての人間をその根底で支えるものとして位置づけています。 ウエルネス科目
 

先端科目

「基盤」となる科目を履修しながら、「研究会」「卒業プロジェクト」へと導く科目です。「先端科目」は、より具体的に調査研究に接近し、「研究会」「卒業プロジェクト」の前提となる専門的・先端的な科目によって構成されます。 先端科目には従来の学問分野による分類がない代わりに、その科目を特徴づける複数の「アスペクト」がついています。「アスペクト」を参考にし、「卒業プロジェクト」を指導する教員の専門性や調査研究へのアプローチ等に則した先端科目を履修しましょう。

研究会

SFCにおける活動の中心で、「卒業プロジェクト」に向けて、教員と学生が共に考えながら、多様な課題に取り組んでいきます。SFCでは、「問題が与えられ、正解を教わる」のではなく「何が問題かを考え、解決方法を創出する」ことができる、「未来の先導者」を育成、輩出することをめざしています。それを実践するための「研究会」は単なるゼミのような勉強グループではなく、企業との共同研究や官公庁からの委託研究など、先端的な研究活動が数多く行われています。学生はそれらに参加して実社会の問題に取り組むことによって高度な専門性を身につけ、自らの「未来創造の成果」として、また、自らが未来へ前進するときの「自分自身のプロポーザル」として、卒業プロジェクトを作成します。そのため、両学部ともカリキュラムの核となるのは「研究会」です。原則として、2年次から学期(春学期、秋学期)毎に最大2つの研究会を履修することができます。本人の能力次第で1年生からでも履修できます。SFCは、新しい知識の創造に向けた学術先端的な研究活動を行う場所です。しかも、専門性の追究を学部の段階から実践するために、教員と大学院生、学部生は一体となって協働/協同的な研究体制を推進しています。SFCでは、教員が学生に一方的な知識伝授を行うのではなく、学生に対等なパートナーとしての役割を期待しています。教員の経験や人脈と、若い学生の発想やパワーの両方が先端研究には欠かせないと考えているのです。
研究会開講一覧

卒業プロジェクト

「研究会」を中心とするSFCでの学習の成果として、すべての学生は、卒業までに、論文の執筆や作品の制作などを行います。これまでSFCで培ってきた創造性と先端性を駆使し、卒業に向けて、研究成果を生み出すプロジェクトを自ら推進するものです。研究成果の形態は、論文の執筆や作品の制作のほか、研究の成果としてふさわしいものが求められます。卒業するためには、「卒業プロジェクト1」および「卒業プロジェクト2」を履修し、単位を修得することが要件になっています。卒業プロジェクトは、自らの研究として取り組んできた各種プロジェクトをまとめ上げる段階であり、通常は2学期間以上かけてメンターとの対話を行いながら進め、論文や作品など実際の研究成果物を作成し、評価・認定を受けます。

特に優秀な作品として推薦があった卒業プロジェクト(卒業制作)については、卒業式で表彰が行われます。
過去の受賞者

アスペクトとは

SFCでは、幅広い学術領域にわたって、毎学期数多くの授業科目が開講されています。学生は、学年などの制約をあまり受けることなく、自由に履修する科目を選ぶことができますが、科目が多すぎて、本当に自分にフィットする科目を見つけられないこともありえます。アスペクトは、授業科目と研究会の結びつきを、研究や授業を構成する諸側面(アスペクト)に分解して「見える化」したものです。アスペクトを道標にして、これまでは視野に入ってこなかった研究会や科目を「発見」することができるよう工夫されています。

 

アスペクト一覧.gif

矢印.gif先端科目Aのアスペクト.gif

卒業要件

卒業までに取得しなければならない単位数は124単位で、その内訳は次の表のようになっています。この条件は、総合政策学部、環境情報学部ともに共通ですが、入学後最初の学期に履修が義務付けられている総合講座科目については、所属学部によって履修する科目が異なります。この総合講座科目の履修の中で、各所属学部の視点からSFCに設置されている科目群を眺めることからSFCでの学びがスタートします。

区分 内訳
基盤科目
30単位以上
総合講座科目
1単位
総合政策学/環境情報学
言語コミュニケーション科目
8単位以上
(同一語種から4単位以上)
英語 アラビア語 マレー・インドネシア語 スペイン語 ドイツ語 フランス語 中国語 朝鮮語
情報技術基礎科目
4単位以上
情報基礎1 情報基礎2 システムプログラミング基礎 オブジェクト指向プログラミング基礎 スクリプト言語プログラミング基礎
データサイエンス科目
4単位以上
データサイエンス1 2単位以上 
データサイエンス2 2単位以上
ウェルネス科目
4単位
心身ウェルネス 体育1 体育2 体育3
共通科目  
先端科目
30単位以上
総合政策系  
環境情報系  
研究プロジェクト科目
4単位以上
研究会
2単位以上
研究会A 研究会B
卒業プロジェクト
2単位
卒業プロジェクト1 卒業プロジェクト2
(卒業プロジェクト2が卒業要件)

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