新年最初のおかしら日記を担当させていただくこととなり光栄に存じます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
最近、正月3が日のうち1日は縁あって国分寺で過ごしています。まだ馴染みの薄い土地なので、うろうろ散歩するのが楽しみです。今年は、国指定史跡の「東山道武蔵路跡」を訪れました。東山道は都と各国府を結ぶ古代交通路である七道の1つで、東山道武蔵路は上野国(現在の群馬県)から南下して武蔵国府に至る往還路であり、歴史は7世紀に遡るのだそうです。発掘調査により幅12mの道路跡が490mの長さで確認されたため、道路計画が変更され、地下遺構を保存して、現在の道路が築造されたとのことでした。史跡といっても、非常に広い歩道の端に、不規則な形の黄色っぽいシミのようなものが連なっているだけなのですが、それが古代の道路跡であると知ると、古代の人々の往来の様子が浮かんできて興味深いものでした。
そこから、恋ヶ窪の「姿見の池緑地」に足を延ばしました。姿見の池は、かつては付近の湧水などが流れ込み清水を湛えていたそうで、宿場町であった恋ヶ窪の遊女達が、朝な夕なに自らの姿を映して見ていたことから、「姿見の池」と呼ばれるようになったとのことです。我々が訪れたのは日が傾きかけた時分で肌寒く、冬枯れた景色の中の水辺に歴史を感じながら、早めに立ち去ろうとしたその時、ふと目の前を青い光が横切ったような気がしました。
目を凝らすと池の脇の枯れ枝に美しい青い鳥が止まっていました。カワセミです。無彩色の景色の中で、その青さはことさら際立っていました。カメラやスマホを取り出す間も逃げることなく、何度も水面との間を往復して魚を捕食し、時には違う枝にとまって反対向きのポーズも見せてくれました。おかげで比較的近い距離でその姿をじっくり観察することができました。写真はその際に家族が撮影したものです。
次に会えるのはいつの日かと思っていたのですが、翌日に八王子で七福神ならぬ八福神巡りをした際に、最後の吉祥天に向かう南浅川のほとりで、またしてもカワセミに遭遇しました。今度は距離が遠く、すぐ飛び去ったので撮影は難しかったですが、前日に飛び方や見え方をよく学習していたためか、すぐに気づくことができました。新年早々、2回も幸せの青い鳥に会えるとは、きっと良い年になると喜び合いました。
古道や青い鳥との出会いで、知識や経験を得ることによって新たなものが見えてくると、改めて気づいた年のはじめでした。2026年が新たな出会いや発見に恵まれた実りの多い年になりますように。
