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2014.12.19

「超成熟社会」における老年看護のあり方を見つけたい

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爲我井美佳さん

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 老年看護分野CNSコース修士課程1年生
慶應義塾大学博士課程教育リーディングプログラム3期生(2014年度採用)

2010年 看護医療学部卒業

--現在、どんな活動をされているのですか?

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健康マネジメント研究科看護学専修老年看護分野CNSコースの修士課程で高齢者の看護について研究しています。同時に博士課程教育リーディングプログラムに所属し、様々な研究科の学生と意見交換をして政策を考えていく活動も行っています。高齢者の身体・精神・社会的側面に関わることはもちろんのこと、看護理論や看護教育、データサイエンスや経済学、法学など様々な分野のことを学んでいます。これから看護管理や看護コンサルテーションについても学ぶ予定です。

リーディングでは遠隔講義システムを使ってSFCにいながら日吉の授業を受けることもあります。このシステムではマイクを使えば参加しているすべてのキャンパスに話しかけることができるので他のキャンパスの人とも活発に質疑応答を行います。自分とちがう領域を学んでいる学生の意見は、自分になかった視点を補ってくれるのでとても参考になります。また興味が広がり知識が増えるきっかけにもなります。

--看護医療学部を選ばれたきっかけは?

看護系の大学に行くということは決めていました。その中で一番楽しくて自由で視野が広がりそうなところに行きたいと思い選びました。受験当時、看護という分野には強く惹かれていましたが、看護師になるか保健師になるか、もっと他の働き方もあれば知りたいな…と卒業後の進路は明確になっていなかったので、総合大学の中で様々な観点から将来を考えたいと思ったことも影響しています。実際SFCで出会ったユニークな人たちから刺激を受け、同級生と看護についてたくさん語り合い、自由で楽しい大学生活を送ることができたので満足しています。

--どのような学生生活を送っていましたか?

授業に関して

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先生たちは多くの場合授業の最後に「質問がある人はいますか?」と聞いてくれます。私はその時に積極的に質問するようにしていました。「なぜ○○は△△なのかもう少し詳しく教えてください、私はこの部分が××だと思うのですが・・・」など色々質問しました。先生方はいつも丁寧に教えてくださいましたし、同級生も肯定的に聞いていてくれました。みんなの前で質問するのは少し恥ずかしいけれど、質問できることがあるか考えながら授業を聞いていると主体的になれるし、それが積み重なって考える力がついてくると思います。それが今の私につながっています。 そのほかにも海外研修科目を履修してイギリスやアメリカへ研修に行ったり、医看薬合同のプログラムに参加したり、吸収できることは何でも取り入れようと思いながら常にアンテナを張って、できる限りチャレンジしようと心掛けていました。

課外活動に関して

看護医療学部の友人以外にも総合政策学部や環境情報学部の人たちなどと一緒にサークル活動や飲み会をして遊んでいました。サークル内には語学に優れている人が多く、私も先輩のように英語がペラペラだったらなぁと憧れて他学部の英語のプレゼンテーションの授業を履修したこともあります。その英語の授業で出会った美しい先輩は幅広い人脈の持ち主で、その先輩に連れられて出席したパーティで私も人脈が広がった経験があります。看護以外のことにも関心を広く持ってアクティブに行動していました。

--看護医療学部に入って良かったことは?

看護医療学部で学んでいることは時代の先端であることが多いと思います。看護の教科書に将来の課題として書いてあることをすでに解決している人が授業で話をしてくれたり、これから世の中に広がっていく取組みについて説明されているとき、私は特にワクワクしながら聞いていました。教科書の暗記ではなく考える力を重視して学べたことがよかったです。学ぶ環境も整っていたと思います。先生方にアドバイスを求めると十分な情報提供をしてくださいましたし、図書館には最新の書籍がありました。窓から見える自然の緑に癒されながら自習し、ときには同級生と看護について熱くディスカッションし、看護に息詰まったら総合政策学部や環境情報学部の友人と一緒にリフレッシュして、効果的に学ぶことができていたと思います。看護を学ぶ過程では、ときに泣いたり感動したり感性を豊かにする面もありますし、生や死や人との関わり方を考えることによって自分を成長させるものが数多くあったと思います。看護を学ぶことによって得られるものは多いので看護医療学部に入ってよかったと思っています。

--看護医療学部を志す後輩たちへメッセージをお願いします。

看護の重要性は今後ますます高まっていきますしSFCにはチャンスがゴロゴロ転がっています。やりたいことができる環境で、自分の可能性を最大限に引き出したい人はチャレンジしてみてください。どれだけのものを得られるかは自分次第なので積極的になることをおすすめします。私は現役受験の時にすべての大学に受からなかったという挫折を経験しましたが、そのあと懸命に受験勉強をして結果的に看護医療学部に入学でき充実した日々を送ることができました。どんな経験も成長の材料だと思って、現時点での自分と周囲の環境を直視し、できることを積み重ねていくことがベストな道につながっていくと思います。

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