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2006.11.01

インターネット上のコミュニケーションについて

SFCスピリッツ

インターネット上のコミュニケーションについて

江渡 浩一郎さん
独立行政法人 産業技術総合研究所 情報技術研究部門 研究員
1995年環境情報学部卒業、1997年政策・メディア研究科修士課程修了

私は現在、独立行政法人 産業技術総合研究所 情報技術研究部門 情報流デザイングループにて、ネットワーク上のコミュニケーションを専門とした研究を行っています。おおまかに二つの方向性のプロジェクトを続けています。

一つはWikiです。Wikiはインターネット上のコラボレーションシステムであり、最近ではWikipediaで有名になりましたが、Wikiがブログといった他のシステムとどのように違うのかはあまり知られてないように思います。そこで、Wikiがどのような点で重要なのかという論文を書きました [1]。

また、qwikWebというメーリングリストとWikiが統合されたWikiエンジンを開発しています。これは通常メーリングリストで情報共有しているような小規模なグループにおける情報共有を支援するシステムです。実際に利用してみることができますので、ぜひお試しください[2]。

もう一つ、仮想生物を簡単に作れる物理シミュレーション環境Modulobeを作っています。モジュールという基本的な部品を組み合わせて形を作り、動きを指定することによって生き物のようなモデルを簡単に作れます。作ったモデルをアップロードして共有することもできます。ダウンロードして実際に使ってみてください[3][4]。

山口県の小中学校で、このModulobeを使ってモデルを作ってみるというワークショップを行っています。1000人以上が体験しました。この11月には山口県のYCAMというミュージアムでModulobeの展示を行います。

[1] 江渡 浩一郎, "なぜそんなにもWikiは重要なのか", Mobile Society Review 未来心理, Vol.7, pp.50-57, モバイル社会研究所, 2006.
[2]http://qwik.jp/
[3]http://www.modulobe.com/
[4]http://models.modulobe.com/
[5]http://www.ycam.jp/

(掲載日:2006/11/01)