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2005.04.01

食への拘り|小島朋之(総合政策学部長)

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。

1990年に開設されて以来、SFC(湘南藤沢キャンパス)は学部・大学院研究科に壁を作らず、キャンパスが一体となって研究・教育に取り組んできました。総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部、大学院の政策・メディア研究科に、今春から新たに健康マネジメント研究科が加わります。今後は健康マネジメント研究科に藤沢中高等部も一体となって、SFCは「未来からの留学生」である皆さんが21世紀世界を先導する人材として成長する手助けをしたいと願っています。そうすることが、2008年に創立150周年を迎える慶應義塾を次の150年を担う新たな「福澤塾」に創成することになるでしょう。それが福澤諭吉先生が提唱された慶應義塾の「自我作古」です。

いよいよ、新学期がはじまります。4月1日には新入生に向けたガイダンスが実施されますが、今年はSFC出身も含めて20名近い新任の教員がSFCの社中に加わります。それぞれ優れた研究業績を積まれ、SFCの研究・教育に多大の貢献が期待される方々です。新任の先生たちに向けても、4月1日にガイダンスを行うことになっています。

新学期にあわせて、食堂も一新されます。ファカルティクラブにはイタリア料理の「タブリエ」が、ラウンジにはサンドウィッチの「サブウェイ」が入ることになりました。かなりおしゃれな食生活が期待されます。うどんが食べたい、どんぶりものが食べたいというときには、地下の生協食堂を利用してください。4月1日には「タブリエ」が試食会を行います。ただし無料は先着50名様とのことです。

わたし自身、食にそう拘りはないと思っている。長年、中国を研究対象にしてきたので、中国料理が好きと思われて、中国料理に招待されることが多い。しかし、実は日本で中華飯を食べるのは好まない。中国に行く機会が頻繁で、したがって中華飯の回数も多いからだ。しかもかつてほとんど「包菜(定食)」並みであった北京であれ、上海であれ、奥地の成都であれ、最近ではそれぞれ味わい深い料理を供してくれる。醤油と砂糖味が勝つ「日式中菜」は結構と思うからである。

食の質は、結局のところ、それを食する客が作る。新規開店の2つのお店が生協食堂とともに、外からこれぞSFCの味を食したいとわざわざやって来るかどうかは、お店の努力とSFCの皆さんにかかっている。

(掲載日:2005/04/01)

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