MENU
Magazine
2005.06.03

鞄とPC|徳田英幸(政策・メディア研究科委員長)

5月中旬にミュンヘンで行われたUbiComp2005のPCミーティングとユビキタスコンピューティングに関する国際学会であるPervasive2005での発表、デモ、ポスターセッションなどを無事終えて戻ってきた。今回は、徳田研の諸君たちと苦労して作ったu-PhotoカメラやmPATHを持ち込み、会場でもデモをした。SFCの学生諸君たちの成果を十分にアッピールできたとともに大変高い評価を頂くことができた。SFCからは、安村先生、稲蔭先生も参加されていたが、日本からの参加者は大変多く、主催国のドイツ、米国についで3番目であった。ユビキタスコンピューティングに関する国際会議は増えてきているが、メジャーなものはUbiCompとこのPervasiveで、毎年開催されている。ちなみにUbiComp2005は、アジア地区で初めての開催となり、我々の主催で9月9-12日の4日間、東京の高輪プリンスで開催予定である。SFCからも数多くの方々に参加して頂けることを期待している。

さて、鞄の話であるが、旅行の際に持っていくのは、キャリーオン用の長年使っているTravelproとTUMI26041である。TUMI26041は、ポケットが多く大変重宝している。一方、私が毎日持ち歩いている鞄は、もちろん持ちやすくかつ丈夫なことをベースに選んでいる。結構愛着が沸くもので、今使っている鞄もかなりボロボロになった旧型のTUMI2601である。もう廃盤になったシリーズのものである。さらに、この中にPC保護用のTUMI280SD3を入れている。

なぜ二重構造かというと、私にはPCの液晶を割った苦い経験がある。1度目は、CMU時代に車のバッテリーを交換しにいった際、お店のカウンターの隅においた鞄がゆっくり横に倒れ、カウンターの端から床に落ちた際、当時のPowerBookの液晶を割ってしまった。2度目は、SFCのο棟の前に車を止めて、助手席から鞄を取り出す際に、シフトレバーにうっかり鞄をぶつけてしまった。その瞬間、”いやーな予感”がした。自分のオフィスに入り、真っ先にPCを空けてみるとぶつけたと思われる箇所からきれいに数本放射状にひびが入っていた。液晶自体は、PowerBookの時と違って単にひびが入っただけであったが、あえなく修理となった。

実は、PCだけでなく私の鞄にも最大のピンチがあった。愛用していたThinkPadがT30にモデルチェンジした際に、PC自体が極端に厚く、重くなってしまい、PCを入れていた部分は、いつもパンパンになり壊れないはずのチャックが壊れてしまった。ThinkPadにこだわっている理由は、海外でのプレゼンの際なども、プロジェクタとの相性がもっとも良いからであるとともに、自分もIBMのScientific Advisorをしていた経緯もあり、思い入れがある。幸いにもThinkPadは、T40になってスリムにもどったので、なんとかこれまでの鞄を使えて、ほっとしている。

これからのPCは、もちろん人にやさしいだけでなく、鞄にもやさしくなることを願っている。Lenovoさん聞いていますか?

(掲載日:2005/06/03)

→アーカイブ