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2010.01.07

SFC20周年の年に|村井純(環境情報学部長)

新年明けましておめでとうございます。

2010年はいよいよSFC創設20周年を迎えます。SFCでは、新入生を迎える4月4日に式典を計画しています。また、今年の七夕祭、秋祭、ORFなど恒例行事の殆どを、今年は「20周年記念」ということで特別な気持ちで取り組んでいきましょう、楽しみですね!

周年事業というのは、次への出発を考える機会とすべきです。SFCは20周年だから、「次の10年」、「次の20年」を考えるときです。

新年といえばスポーツが盛んです。大きな大会、決勝戦などが目白押しです。慶應義塾の活躍する戦いもあり、応援にも熱が入ります。全国各地で開かれるスポーツイベントに出かけた人も少なくないと思います。最近の新春スポーツの華は駅伝です。元旦の全日本実業団対抗駅伝競走大会、そして、2日と3日の東京箱根間往復大学駅伝競走、つまり箱根駅伝。それぞれ毎日100kmを超える5時間程度の競技です。1920年の第1回の箱根駅伝は、明治大学、早稲田大学、慶應義塾大学、東京高等師範学校(現・筑波大学)の4大学の出場だから、我が慶應義塾の活躍をもっと見たい人も多いでしょう(慶應義塾は優勝もしていますし、最近では関東学連選抜でも活躍しました)。この箱根駅伝、先日も某関西私大の学長とご一緒したときに「もはや関東の大学しか出られないのはおかしい」とおしかり?を受けました。関東学生陸上競技連盟主催の競技会でありながら、27%を超える視聴率の超過熱ぶりだから、大学経営としても、長距離選手の育成にしても、全国レベルの影響力を持っています。

向こう10年、20年といえば、スポーツ中継をはじめとするメディアの姿は大きく変わるでしょうね。年末に世界中の公共放送が集まる国際会議に参加させていただき、SFCでも取り組んできた、3次元テレビは何度目かの挑戦で今年あたりから花開きそうです。3D(3次元、立体)やCG(コンピュータグラフィックス)はSFC生の得意とするところです。アニメや映画はお茶の間にて3Dで見られるようになるとして、スポーツ中継は、この立体テレビジョンのリアルタイムでのキラーコンテンツと考えられています。スポーツの種類によってカメラの位置が違い、立体計算をするとして、リアルタイムの処理速度やデータ量はとても大きくなり、ネットワークやコンピュータサイエンスへの大きな課題があります。一方、3次元テレビの大きな課題は眼などの身体や心理への影響です。新しい社会の基盤となるメディアはその人へのインパクトを正しく判断しながら発展する必要があります。テレビもインターネットもTwitterも、人を夢中にさせるメディアは、ビジネスや選挙などの社会システムの根源に大きく影響します。

新春早々、何を考えても、問題だらけですが、その問題にそれぞれ取り組んで、解決するのがSFC。解決すべきあふれる課題に満ちた年だから、楽しく夢をみてスタートいたしましょう!

(掲載日:2010/01/07)