MENU
Magazine
2011.12.05

夢を現実に|徳田英幸(政策・メディア研究科委員長)

10月30日、早朝の新幹線にて岐阜メモリアルセンターへ。今日は、体育会庭球部の男子チームが平成23年度全日本大学対抗テニス王座決定試合の決勝が行われる日である。そして、またも決勝の相手チームは、早稲田大学である。会場に着くと、あいにくの雨。雨天用の屋根がついているコートにて決勝が行われ、OB/OGの方々と観覧席に陣取って、応援をする。OB/OGの参加者数では、慶應が勝るも、現役の部員数ではあきらかに早稲田の方が多かった。コート脇での歓声からは、慶應チームがアウェイ状態で戦っているかのような試合も多かった。結果は、残念ながら、早稲田が8-1で慶應を下し、日本一の王座についた。いくつもいい試合があったが、ここぞというポイントで踏ん張れず、ほんのわずかな差で大事なセットを落とし、負けた感がある。来年に向けたさらなる成長を期待する。

平成23年度全日本大学対抗テニス王座決定試合
平成23年度全日本大学対抗テニス王座決定試合

11月17日、JSTのCRESTの成果発表を兼ねて、Embedded Technology 2011 (組込み総合技術展)でのデモ会場へ。主として組込み系システムに関係する企業の技術展であるが、いくつかの大学や研究開発プロジェクトが団体として出展している。私たちのチームが参加しているJST-CRESTのディペンダブルオペレーティングシステム のプロジェクトも、ここ数年展示をしている。会場には多くの一般の方がこられるので、学生諸君たちにとっては、自分たちが開発している技術を説明する大変良い機会であり、いろいろな収穫がある。今年も、説明を聞きにこられた方々から、いくつも鋭い質問を頂いた。出展準備は、大変であるが、研究室内では得られない貴重な経験である。

11月22-23日、SFCのOpen Research Forumへ参加。今年は、六本木ヒルズではなく、東京ミッドタウンでの開催である。前日の準備も順調に終わり、朝から学生諸君たちもスーツに身をかため、会場にこられた方々に一生懸命自分たちの研究成果を説明していた。2日間で5,000名以上の方が来場し、徳田研のブースでも研究室のパンフレットが終了2時間前に無くなってしまったのは想定外であった。今年も、研究室の展示と併行して、第2回ケータイ未来コンテストも開催させて頂いた。小学生から大学院生までより多くの学生諸君から応募して頂いたが、未来創造部門最優秀賞は、小林さん(慶應義塾幼稚舎2年生)の「セーター・でんわ」、先端作品部門最優秀賞は、高橋君(慶應義塾高等学校3年生)の「engraph」に決定した。こちら が、彼らの受賞作品です。

ORF2011 / 第2回ケータイ未来コンテスト
            ORF2011                     第2回ケータイ未来コンテスト

さて、お題の「最近みた夢」ですが、寝ている時間が足りないのか、最近ではあまり「はっとする夢」を見ていません。しかし、いつも思い出す夢はいくつかあります。特に、良く覚えている夢は、工学研究科の修士1年の時に見たものです。当時、慶應では、計算機科学科がなく、また、国内の大学でもあまり多く開設されていない状況でした。分散システムを研究開発していた私としては、海外の大学院に進学する準備をすすめていました。いろいろな過程を経て、カナダのWaterloo大学計算機科学科への入学とComputer Communications Networks Group (CCNG)でRAとして働けるという通知が来て、渡航準備をしていた頃に見た夢です。

それは、ニューヨークのマンハッタンの紀伊国屋にいるシーンからはじまりました。 自分の周りを見ると、すべてアメリカ人で、本を買うために、必死に英語でキャッシャーに話しかけていました。「Where is…」、「Can I …」などと必死に話していました。しばらくすると、自分の頭の中では、「あれ、どうしてもうニューヨークに来ているのか?」と考えていました。冷静に、「私は、いつ日本を出たのか?」「どこ経由でニューヨークに入ったのか?」などと、夢の中で思い出そうとしていました。何とか本が買えて、外の通りに出て歩いていくあたりで、夢と気づくというものでした。これは、私にとっては、夢の中で英語を話していた最初のものでした。その後、本当に、ニューヨークのマンハッタン経由でカナダへ入国したのですが、今でも忘れ難い夢の1つです。

夢は持ち続け、その夢を現実にする努力が大事ですね。
では、未来創造塾の夢をみるとしますか。。。

(掲載日:2011/12/05)