委員長メッセージ

大学院 政策・メディア研究科委員長 加藤 文俊

2020年、総合政策学部・環境情報学部は30周年をむかえます。学部の第一期生の卒業とともに開設した大学院政策・メディア研究科も、すでに四半世紀の歴史を経て、さらなる変化の時が来ています。

この30年間で、デジタルテクノロジーが私たちの日常生活のさまざまな場面にとけ込むようになり、時間や空間の理解、つまりは人と人との関係のありようも、大きく変容しました。メディア環境の変化は、私たちの移動性を高め、これまでには想像できなかったスケールやスピードで、さまざまな「越境」を促します。その影響もあって、多様な価値観は、協調し併存しながらも、ときには競合し衝突も起きます。こんどは、私たちが慣れ親しんできたさまざまな仕組みや制度自体が、幾重もの「境界」の存在をあらためて主張します。

政治・経済の情勢が絶えず移りゆくなか、私たちは大規模な自然災害や事故などにも直面し、取り組むべき課題がますます多様化・複雑化していることを実感するようになりました。大学院政策・メディア研究科は、創設時から、複合的な課題に向き合うことを標榜し、つねに社会との接点を持ちながら調査研究を遂行しています。その成果は、学術的な文脈にとどまることなく、人びとが暮らす現場へと届けることを目指すものです。課題解決は、容易ではありません。私たちは、長きにわたって、課題とともに生きる。そして、その間に環境も私たち自身も絶えず変化する。「政策・メディア」は、その動きを一体的にとらえるための概念だと理解することができるでしょう。

私たちが、「実験する精神」をもって自己の再編成を続けることこそが、これからの学問のありようを拓くはずです。

大学院 政策・メディア研究科委員長 加藤 文俊

 

加藤 文俊 教授 教員プロフィール

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