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キャンパスライフ

米国の同盟を複数の視点から考察

米国の同盟を複数の視点から考察

木村 瞭介 Ryosuke Kimura
学部:環境情報学部4年
出身校:関東学院高等学校(神奈川県)

「学問」と「実務」をかけ合わせる

私は2年ほど前に一年間大学を休学し、ワシントンDCのSasakawa Peace Foundation USAにリサーチ・インターンとして勤務しました。卒業プロジェクトとして大学生活の総まとめとなる研究に取り組むにあたっては、この貴重な海外インターンの成果を含め、5年間を正面からぶつけるものにしたいという思いがありました。そのベースには、多くの先生が仰っていた"自分の研究はSFCで一番だという誇りを持てるものにしよう"という話もあるかもしれません。
ふり返ると、神保謙先生の「安全保障と国際紛争」という授業をきっかけに安全保障の奥深さに触れたいと思い、研究会ではトルコの視点から「欧州難民危機」を分析し、トルコの安全保障に興味を持ちました。そして、米国シンクタンクでのリサーチを通して、米国の視点で日米同盟を考察する力が身についたと思います。そこで、研究会での学問的な学びと米国での実務的な経験、「学問」と「実務」をかけ合わせて、米国の同盟国であるトルコの安全保障政策の変化についての研究に取り組むことにしました。米国や中東の安全保障政策の専門家へのヒアリング、各国の外交文書の丁寧な読み込み、シンクタンクや国際機関が公表する数的データの分析といった方法で研究を進めています。

「価値」という観点から見えてくる関係

この研究では、日米同盟も参考にトルコと米国の同盟関係を分析しています。どのような観点で日米同盟を参考にしているかというと、大きくは2つあります。1つ目は同盟の土台の部分の違いです。米国とトルコは、多国間安全保障機構であるNATO(北大西洋条約機構)の集団防衛第5条にある"同盟国を守る"という関係です。対して、日米同盟は二国間同盟というのが基本的な形になることから、同盟の性質というのは1つの観点になります。
2つ目は、価値や価値観という観点です。各国ウェブサイトの外交文書を調べると、「価値を共有する」、「共通の価値観で」といった言葉が出てきます。では、トルコと米国が共有している価値は何を意味するのか。そもそも、価値とは何か。そのような疑問を明らかにするために、二国間で共通の価値を共有していると言われる日米同盟を参考にしながら追究しています。

米国インターンという貴重な経験

ワシントン滞在中は、ホワイトハウスに程近いオフィスに週5日出勤しました。スタッフに日本語を得意とする人が少なかったため、「日本語ができる」強みを生かした様々な部門の仕事を経験することができました。自分が望む形で数々のプロジェクトに参画できたのは、一つ一つの任務を丁寧に完遂することで、周りからの信頼を得られたからだと思います。
常に意識していたのは、「インプット」と「アウトプット」のバランスです。インターンでは、受動的に話を聞くなど「インプット」の機会が多くなります。私は、各種イベントへの自発的な参加、英語でのコラム執筆や日本人学生で運営していたブログ記事の執筆など、「アウトプット」も大切にしていました。
英語で行われる会議、英語で書かれた資料、自分にとって困難な環境の中に身を置けたことは、何ものにも代え難い経験になったと強く感じています。

政策シミュレーションも研究の一環

私はまた、研究の一環としてキヤノングローバル戦略研究所(CIGS)に政策シミュレーションアシスタントとして勤務しています。政策シミュレーションというのは、多くの専門家が集まり、与えられたシナリオの中で、米国の国務長官や日本の内閣総理大臣といった役割を各自が担い、ロールプレイをするものです。私はシナリオ作成やシナリオに関するニュース動画の作成をサポートします。また、当日のシミュレーションをよりリアルに、かつスムーズに進めるため、SFCで学んだ最新のテクノロジーも積極的に活用しています。
シナリオを作る際には、米国のシンクタンクで行ったリサーチ・インターンの経験がとても役立っています。というのは、シナリオには現状の事実関係と未来予測的な部分がどちらも必要になるからです。米国の最先端の政策研究に触れることで得た知識が、活かせているのではないかと思います。

縦の人脈が広がるSFC

SFCは必修科目がほとんどないので、1年生から4年生、場合によっては大学院生までつながりが生まれます。縦の人脈が広がることは、自分自身が「やりたいこと」や「なりたい姿」を考える上で、SFCならではの大きなメリットになると思います。
それが集約されているのが研究会ではないでしょうか。SFCは研究会にも早い時期から所属できます。私も2年生の春から、研究会で同じような興味・関心を持ったメンバーと多くの議論を交わしました。自分の研究を進める上でも、海外でインターンを行う上でも、とてもいい経験になったと思います。
さらに、複数の研究会に所属できることも魅力です。私自身、神保謙研究会だけでなく、土屋大洋研究会と鶴岡路人研究会にも所属し、多様な観点から研究を磨き上げることができることができました。

「失敗」を恐れずに「挑戦」したい

卒業後は、商社で社会人としての第一歩を踏み出します。在学中、SFCには「挑戦」と「失敗」を受け入れるカルチャーがあると強く感じました。社会人としてキャリアを歩む上でも、「失敗」を恐れずに様々なことに「挑戦」したいと思っています。
SFCの先輩たちを見ても、ご自身の目標へ向かって「挑戦」を続けながら活躍されている方がたくさんいらっしゃいます。「キャリアを重ねる」というお手本を身近に感じられたことも、将来を描く力になりました。高校3年生の時に下した「SFCに行く!」という自分の判断は、間違っていなかったと断言することができます。

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