MENU
SFCについて

和田研究会 での取り組み

"資源循環""脱炭素"に対するアプローチ

ごみ箱のリデザインから始まる行動変容と資源循環

プロジェクト開始以前、SFCでは一般ごみと缶・瓶・ペットボトルの2種類のごみ箱しか設置しておらず、資源の適切な回収が行われていませんでした。2023年度よりプラスチック・古紙などの資源分別を開始し、併せて分別しやすいゴミ箱のデザインを検討しました。2024年度にキャンパスのごみ箱の配置とデザインを一新するとともに、ゴミ分別状況の調査データに基づくポスター展示などで学生・教職員の行動変容に取り組んでいます。


ごみ箱のデザイン変更に加えて、今年度は分別を促進するためのポスターやペットボトル分別を促すナッジを行い、燃やすしかないごみで34%、プラスチックごみで33%、ペットボトルごみで15%分別率が向上し、以前比べ大幅に改善させることができました。




キャンパス内レストランとの連携によるベジタブリアンメニューとリターナブル容器の導入

SFCキャンパス内の食堂・レストランでは、肉を使ったメニューが多くその生産過程でのCO2排出や水への環境負荷が高いという問題、また留学生も大いに関わらずヴィーガン、ハラルなどの対応がなされていないという問題があります。そこで、レストラン・レディーバートとコラボを行い、地産地消にこだわったヴィーガンメニューの開発・提供しました。
また、SFCでは多くの学生がレストラン、食堂、コンビニ等を利用しており、大量のペットボトル飲料やプラスチック容器が廃棄されています。そこで、同じくレディーバードにおいて再利用可能なプロダクトを導入していただき、プラスチックの使用の削減に取り組みました。

ヴィーガンメニューの開発・提供

2024年度秋学期を通して全6回、キャンパス内カフェLadyBirdにおいてサラダボウル(20食)の販売を行いました。 近隣のJAさんの直売所から野菜を仕入れ、Lady Birdでサラダにしてもらい、班のメンバーが店頭で販売イベントを行いました。取組を通じて、菜食メニューの普及啓発や環境負荷低減に貢献しました。来年度は、地域の食材を食べてもらうことを通じて、さらにSFCと地域との関係性の構築に繋げていきます。

リターナブル容器の利用促進

Lady Birdでは去年に引き続いてリターナブル容器の提供を行いました。本年度では、ヴィーガンメニューであるサラダボウルとともに提供することで、利用者の意識改善において相乗効果をはかりました。これにより、より多くの利用者に環境問題の重要性を伝え、行動変容を促すことができました。



メディアセンターと連携したクールシェア/ウォームシェアの促進

キャンパス内教室の照明・冷暖房エネルギーの削減に向けて、2023年度行ったナッジを用いたポスターに加えて、クールシェア/ウォームシェアを促進するためのインセンティブ制度の実証を行いました。SFCでは、授業時間外の空き教室を少人数で利用する学生が多く、広大な教室を数名のために冷暖房をつけているという実態がありました。そこで、教室の個人利用を抑制し、自習室やメディアセンターに誘導することで照明や空調などの電力需要を集約し、省エネを目指す取り組みを実施しました。

2024年度秋学期は、学生の誘導策として、ポスターによる啓発と図書館利用者向けの生協ポイントによるインセンティブ付与キャンペーンを実施しました。施策中とその前後に、それぞれ3日間空き教室の利用状況、照明・暖房の稼働状況、自習室の利用人数などのデータを収集。その結果、空き教室の個人利用数は26.2%、利用人数は25.8%減少し、照明および暖房の稼働数はともに30%以上減少しました。




キャンペーンには23名の学生が参加し、取り組みを通じて空き教室の利用意識が改善され、自習室やメディアセンターを積極的に利用する学生が増えることでSFCの電力消費削減に貢献することができました。


βガーデンでの菜園を通じたコミュニティ形成とキャンパスの生物多様性管理の学習

βガーデンでの菜園を通じたコミュニティ形成

SFCでは周辺地域と学生との関係性が希薄である上に、自然豊かな場所にも関わらず、都心部から通う学生も多く普段自然や土と触れ合う機会が少ないという課題があります。
SBCの中央に学生コミュニティーが自由に参加し農に触れることのできる体系農園を整備し、農と学生と地域との交流を目指し、βガーデンを耕しました。
2023年度末から土づくりを開始し、秋には小規模な畑に植え付けを行いました。


キャンパスの生物多様性管理に向けた小山市自然共生サイトでの学習

SFCでの自然共生サイトの登録に伴い、小山市にあるすでに登録されているサイトとの 連携を通じて、サイトの管理方法や地域との連携の手法を学ぶため、小山市との交流を行いました。
小山市では、自然共生サイトの維持管理において、地域住民が管理作業に積極的に参加しており、単なる自然保全にとどまらないサイトのあり方を学ぶことができました。サイトとの交流を通じてSFCでのサイトの管理に応用するとともに、持続的な維持管理のあり方を模索していきたいと考えています。