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慶應アメフト部の「日本一のチームづくり」を
フットボール界の発展につなげたい

李 卓 Taku Ri
学部:総合政策学部 4年
出身校:私立南山高等学校(愛知県)

私の研究テーマは「慶應義塾体育会アメフト部における日本一になるまでのチームビルディング」です。慶應アメフト部は関東1部リーグに所属し、かつては中位チームでしたが、私が入学した2013年に、デービッド・スタント氏をヘッドコーチに迎えてチーム改革に取り組み、現在はトップ争いを演じるチームへと成長してきています。しかし、現在のチームは、下位校に対しては "強い自信" を抱く一方、上位校に対する苦手意識を払拭できないという心理的な課題があると感じています。 そこで私は、阿吽の呼吸が大事になるオンコートでは「共通のスイッチ」を入れ、気概のある雰囲気を作り出すことができれば強いメンタルを維持できるのではないかという仮説を立てました。 そして強い自信を築くためには何をすべきか、強い自信が個々の選手やチームの一体感に及ぼす影響についてを研究し、具体的な方策をピックアップして日々の練習に取り入れることで、チームにどのような変化が生まれるのかを記録してきました。このように、日本一という目標に向けたチームマネジメントのプロセスを研究テーマとしています。

卒業プロジェクトとして、日本一を達成したチームマネジメントのプロセスを、1冊の本にまとめたい

"強い自信"を築くための具体的方策のひとつが「パズル」です。これは、ラグビーW杯で南アフリカから歴史的勝利を挙げた日本代表チームが取り入れていた方法です。私のチームでもこれを実践し、パズルのピースを各部員に配り、それぞれが自分のピースをはめ込むと「覚悟」というチームスローガンが浮かび上がるという仕組みを作りました。ただし、義務としてはめるのではなく、試合に向けて心身ともに準備が整い、"勝つ"という強い自信を持った時に自らの意志ではめる事を約束しました。秋のリーグ戦第5節、春負けていた早稲田との全勝対決にむけ「パズル」を実践しました。1年から4年、選手もスタッフも全員がパズルのピースのようにチームとして団結するために欠かせない存在であるという自覚と責任を持ち、一人一人の自信が集結したパズルを完成させ、目に見えなかった自信と一体感を可視化することで、チームとして強いメンタリティで試合に臨む事ができ、見事勝利する事ができました。