多彩な学生たちが共に学ぶSFC
言葉を超えた若者としての普遍性
申 泰容 Sin Tea-Yeon
学部:総合政策学部4年
出身校:富平高等学校(韓国)
元々J-POPが好きで、そこから日本への興味が広がってきました。高校生の頃、短期間ですが、日本への留学も経験しています。初めは国内にある外国語大学への進学も考えたのですが、実際に日本で学ぶ方が、言語だけでなく文化も知ることができると考え日本への留学を選びました。
SFCに入学して留学生活を送るようになり、最初の1年間は文化の違いや言葉の問題などに困惑することも少なくありませんでした。
たとえば時間制限のあるテストでは、漢字が思い出せずに苦労したりもしました。言葉の問題という点では、テキストで学ぶ日本語と、日常生活の中で実際にコミュニケーションするための日本語は大きく異なります。大学生が使うような若者の言葉というのは、辞書にもなかなか載っていませんから。日常生活では、韓国にはない"割り勘"の習慣に、最初は本当にびっくりしました。
異文化コミュニケーションを学ぶことで知った
人間の持つ固定観念と普遍性
文化の違いから生じる、コミュニケーションの問題に日々直面する中で、私は「異文化コミュニケーション」という問題に興味をもち、それを研究テーマとするようになりました。なかでも、私はステレオタイプ(固定観念)というものに着目し、それがなぜ起こるのか? またそのような固定観念が、異文化コミュニケーションにおいてどのような影響をもたらすのかを考察してきました。SFCでは、日本人学生と留学生が協同的に話し合うことの出来る場が整えられていました。また、海外生活経験のある先生から適切な指導を受けながら、自分自身の興味と問題意識に従って研究を進めていくことが出来、大変良い環境でした。
4年間学んできて強く印象付けられたのは、キャンパスの自由な雰囲気です。ある意味で、その自由さに戸惑ったほどでした。このため、自分が何を学びたいのかをしっかりと確立しておかないと、あっという間に4年間が過ぎてしまいます。SFCには、自分が何を学びたいのかをしっかりと考え、その課題を解決するために必要な学びを自身で組み立てていけるという自由さがあります。常に問題意識を持ち、課題に取り組むことで、大学生活の4年間をかけて、目標を達成することが出来るのです。
またSFCは、留学生や帰国生、そして日本で生まれ育った学生と、学生のバックグラウンドも多彩です。キャンパスで日本人学生や他の留学生、帰国生などと共に学ぶことで、言語は違っても若者として感じることは同じなのだという、人間の普遍性を学べたと思います。