ピアサポートの視点から考える、
ダイエットにおけるネットコミュニティーの有効性の研究
山﨑 彩可 Ayaka Yamazaki
学部:総合政策学部 4年
出身校:国立高等学校(東京都)
2年生の秋から、ダイエットアプリの運営会社でインターンをしています。アプリ内には「みんなの日記」というユーザーのコミュニティ機能があり、そこで積極的にコミュニケーションをとっている人の方が、健康的にダイエットを実行・継続しているということに気づきました。私は陸上競技のために体重管理をしていた中学生の頃、摂食障害になってしまって苦しんだ経験があります。その時に「同じ悩みを持つ人とつながりたい」と、切実に仲間を求めていたことを思い出しました。食と健康に興味を持っていたことから始めたインターンでしたが、そこに仲間同士で支え合うピアサポートの効果を見出せたことは大きな収穫でした。 医師のような専門家に頼らなくても、コミュニケーションをとるという "誰にでもできること" で自分自身がより健康になれる。ピアサポートにはそんな可能性があり、医療や健康の場で効果を認められるようになってきました。それがネットでも効果的にできると証明することで、新しいピアサポートの有効性を示していけるのではないかと思っています。
インターンという経験で深めることができた研究
これまでは先行研究について調べてデータの分析方法を探っていましたが、今は実際のデータの抽出作業に入っているところです。インターン先のダイエットアプリで、フォローしてお友達になる、"いいね"のボタンを押す、コメントをする、などコミュニケーションをいくつかの段階に分け、ダイエットの成功率や行動変容を比較していきます。コミュニケーションの段階が上がるにつれて、自己肯定感が生まれて健康活動のモチベーションにつながると考えています。また、ダイエットの実行期から維持期への移行の目途とされる6カ月を超えて継続してもらうには、運営側からどんな提案をするのが効果的かを明らかにするため、「一万歩歩きましょう!」「腸活(腸を活性化する活動)しよう!」といったオンラインイベントを企画しています。 インターンを長くやったことから自分の興味関心を深めることができ、その中で研究テーマを見つけることができました。インターンと学業との両立が、私の大学生活でのテーマだったと言えます。SFCで学んだことをインターンで実感でき、それが自分の中に経験値として積み重なっていったことが本当の学びになりました。