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2024.03.12

氷点下7度の温かい交流|環境情報学部長補佐 秋山 美紀

体育会ソッカー部の部長を拝命して最初の年度が終わろうとしています。大学生の頃からスポーツといえばエンジョイゆる系で体育会と無縁だった私ですが、今や慶應義塾体育会を心底応援する一教員になりました。我がチームの応援となるとついつい熱が入ってしまい、気が付くとグラウンドで「がんばれー!」と大声を上げて、周囲にビックリされることもあります。

さて、部長になって初めて知ったのが、定期戦による大学間交流の重要性です。最も有名な定期戦は早慶戦ですが、各部は早稲田大学以外にもライバルの伝統校とスポーツを通じた定期交流を継続しています。

慶應ソッカー部と韓国の延世大学ソッカー部との交流は、2023年度で60周年になりました。このサッカー交流が始まったのは、日韓の国交正常化よりも前ですから、まさにスポーツが国境を越えて人と人をつなぐ象徴とも言えるものです。

両チームが日韓を隔年で行き来して続けてきた定期戦、今年度は延世大学校新村キャンパス大運動場を会場に、真冬の12月中旬に開催されました。

現地のグラウンドは氷点下7度。ピッチ横のテントではストーブを焚いてくれていたものの、吹きっさらしです。選手以上に大変なのが、マネジャーや記録係の学生たち、じっとしていると低体温症になる危険もあります。また、同行しているOBの中にはご年配の方もいらっしゃいます。

そんな中、延世大学チーム応援団のママさんたちが温かい柚子茶をくださったり、昔慶應に留学していた韓国人OBの方が焼肉弁当を差し入れてくださったり、まさに心も体も温まる思いやりをたくさんいただきました。また試合後の懇親会でも両校の学生やOBが互いをたたえ合い交流を深めるなど、日韓の友好と親善は、このような大学スポーツとそこに関わる人と人の交流でも深まってきたとういことを、身をもって知ることになりました。

さて、肝心の定期戦の結果はOB戦、現役戦ともに延世大学の勝利。サッカーはもちろんのこと、グローバルな大学ランキング、大学スポーツへのサポート体制、キャンパスの様々な設備の充実度など、いろいろな面で、ライバルに追いつきたいと感じる機会となりました。

今年度は、5月に伊藤公平塾長が延世大学より名誉博士号を授与され、12月(我々の定期戦の数日前)には、延世大学総長のソ・スンファン氏に慶應義塾大学名誉博士称号が授与されるなど、両校トップ同士の交流が深められた一年となりました。ともに19世紀後半に設立された私学として深められてきた延世と慶應の友好関係は、こうした学生同士のつながりを支えとして、ますます強くなっていくことでしょう。

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秋山 美紀 環境情報学部長補佐/環境情報学部教授 教員プロフィール