SFCの現場
竹中平蔵研究室
研究領域キーワード
経済政策論、日本経済論、マクロ経済学
どのような研究をしているのですか?
経済政策のリアリズムについて研究しています。研究会においては様々なケーススタディを通じて経済政策をいかに行うべきかについて模索します。また学期末に行われる研究会最終発表会である「ミニカンファレンス」に向けてグループ研究を行っていきます。グループ研究は主に日本経済に関するテーマについての実証研究がベースです。その他にも経済学や統計学の理論的知識の向上を目指し、毎週研究会とは別個にサブゼミを開いています。
研究室の一日を教えてください。
研究会は月曜日の4、5限に行われます。授業の最初に、一週間で気になったニュースについて意見を集い、それについてディスカッションを行います。続いて、輪読発表を担当者が行い、その後にそのテーマについて再びディスカッションを行います。輪読本は毎学期異なりますが、主に日本経済について学術的に書かれた本を輪読しています。ディスカッションを行う際根拠のない無意味な議論とならないよう、各人がその日までにしっかりと予習してくることが求められます。
先生はどんな方ですか?
かつて大臣として日本の経済政策を担っていた竹中先生ですが、意外に思われるかもしれませんがリアリティのみならず基礎的な理論を重要視しています。研究会においても生徒を育むことに重点をおき、生徒一人一人が政策を考えることができるようになるよう、論理プロセスの訓練を提供してくださり、時には先生自身のエピソードを語って生徒をエンカレッジしてくださります。とても生徒思いな先生です。
研究室ならではのキーワードはありますか?
「What's the problem?」と「fact」だと思います。この2つのワードは竹中先生が議論を行う際よく使用する言葉で、前者は文字通り問題は何か?ということを常に明確にしておくことが重要である、という意味であり、まさにSFCの「問題発見・問題解決」に通じるものだと思います。後者は物事を考え議論するプロセスの中で、客観的事実を把握しそれに基づいて議論することが議論のブレを無くし、よりクオリティーの高いものにする、という意味です。竹中研究会では経済学のみならず、このようにして「問題発見・問題解決」の能力をも養うこともできます。
レポーター
総合政策学部4年 二木皓史さん
(掲載日:2011/02/22)
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