研究領域キーワード
政治学(政策過程論)、ガバナンス論、政策分析、政策地図(政策マップ)、マニフェスト、民主主義理論、討論型世論調査(DP)
どのような研究をしているのですか?
研究会1は、統治構造や経済学の入門書、先端的な課題についての新書、本格的な政治学の文献など様々な書籍を輪読すると共に、それぞれの学生が自分のテーマを個人研究で深めていきます。先学期は、民主党政権の考察や議会研究、地方自治、高齢化などの国内問題に加えてはもとより、TPPや核安全保障体制などグローバルな課題についても研究が行われました。
研究会2では、討論型世論調査(DP)の調査設計と実践実行を行っています。DPは、情報提供と熟議を踏まえた上で市民の意見がどのように意見が変容するのかを見る新しい形の世論調査です。これまでに、曽根研究室では、藤沢市で総合計画(藤沢市)をテーマに2回(2010年)、全国規模では年金(2011年)、エネルギー・環境政策(2012年)など討論型世論調査の調査設計や実施へ関わりました。特にエネルギー・環境政策についてのDPは当時の民主党政権下で「革新的エネルギー・環境戦略」を決定するための参考にされ、世界で初めて中央政府の政策決定過程に活用された事例へ位置づけられたものとなりました。
研究室の一日を教えてください。
曽根研究室があるk501は、私たちのSFCにおける「ベースキャンプ」と言えます。研究会がある火曜日以外にもほぼ毎日、研究室で顔を合わせています。
研究室内は、非常にオープンでフラット。先輩・後輩の分け隔てなく、大学院生を交えて、リサーチデザインや政策などを議論しています。入りたてでは、土地勘があまりない新ゼミ生も、一学期の間、在籍するうちに自分で政治や政策のフィールドを歩ける「地図」を持てるようになります。
もちろん、議論や研究だけをしているのではなく、他愛のない話をしたり、生協に夕ご飯を食べに行ったり、学期に1回は旅行へ行ったり、仲良く盛りだくさんな学生生活を満喫中です。一方で、タームペーパーの提出間際やORFの直前、討論型世論調査(DP)の準備期間などは、目の色を変えて全力で研究に没頭します。メリハリをはっきりさせ、遊ぶ時は遊ぶ、やる時はやる。これが曽根研のモットーです
先生はどんな方ですか?
常に先進的な問題へ挑戦し続ける、好奇心の塊です。高齢化から金融危機、国会や政党などの改革、地方分権のあり方まで幅広いテーマを深く探究なさっています。日本や世界で起きる現象を日々違った角度から捉えて、新しい切り口で語り出す先生の姿は、とても魅力的です。先生が幅広いテーマや課題へ取り組んでいるからこそ、研究会には多様なテーマを持つ学生が集いながら、切磋琢磨できるのだと思います。
研究室ならではのキーワードはありますか?
「俺がやらなくて誰がやる」-先生がデモクラシー(民主主義)における気概の根本を表す言葉として、よくおっしゃっています。問題に直面した時、やらなくてはならない時には、他人がやるのを待っているのではなく、自ら率先して手を挙げるべきだという考え方です。研究会でも自らのテーマを持ったり、社会変革に関わるプロジェクトへ取り組んだりしながら、「先端」を「本質的に」切り取って、主体的に活動していくことが求められています。
リポーター
政策・メディア研究科修士課程1年 山本竜也
→曽根研究室Online
→慶應義塾大学DP研究センター(KeioDP)
→教員紹介ページ
(掲載日:2013/02/20)