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2007.01.17

大学を元気にしたい

SFCスピリッツ

大学を元気にしたい

両角亜希子さん
東京大学大学総合教育研究センター 助手
1997年環境情報学部卒業

大学改革の象徴のような創設期のSFCで大学生活を過ごすなかで、大学組織そのものに対する関心が芽生え、卒業後は東大の大学院に進学しました。現在は、東京大学大学総合教育研究センターで助手として働き、大学経営の研究に携わっています。2004年度からは母校SFCで「大学の経営と組織」という授業も非常勤で担当しています。

私が大学院に進学した当時は、大学の経営問題はタブー視されていた面も多々あり、日本では研究がほとんど行われていない状況でした。入手できるデータや資料が限られている中で、あきらめずに研究してきましたが、大学を取り巻く環境が厳しさを増すにつれて、似たような関心を抱く仲間もふえて、少しずつですが、研究もやりやすい環境に変化しつつあります。

最近では、日本私立学校振興・共催事業団や私学高等教育研究所などのプロジェクトメンバーとして私立大学を訪問し、経営者に直接に話を聞く機会が増えてきて、刺激をうける日々です。大学問題について、日本では研究者と実務家の役割が区分されているように感じていますが、大学を理解し、よりよいものにしていくためには、こうした壁をもっと低いものにしていくことが重要なのではないかと感じています。社会に出る若者を送り出し、新しい知識を創造する場である大学をもっと元気にしていくための研究を今後も行っていきたいと思います

(掲載日:2007/01/17)