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2007.07.11

勝手に都市を考える

SFCスピリッツ

勝手に都市を考える

宇賀亮介さん宇賀亮介さん
宇賀亮介建築設計事務所
1996年政策・メディア研究科修士課程修了

建築設計事務所として独立して5年経ちます。問題点を発見しアイデアで解決していくプロセスが好きなので、プロジェクトの規模や予算の大小は問わずに、住宅や店舗、ベンチから産廃処理場まで何でも設計しています。作図や模型製作、現場監理などの業務に追われる一方で、経済学部出身かつSFCで建築を学んだという経歴だからでしょうか、都市といった大きなスケールも常に考えることが好きです。

現在、自主的なプロジェクトとして郊外のリノベーションを研究しています。都心から50km圏の高度成長期に宅地造成された郊外住宅地の多くは確実に近い将来、住民の高齢化や減少によって地価の下落や荒廃化を招くと考えられます。これを契機にもう一度、首都圏を多様性のある都市圏に戻したい。戦前の東京の郊外都市の写真を見ると驚くほど緑が多く牧歌的で魅力的です。現在の郊外は活気がない上に街並みにも魅力がなく、街路樹なんかはむしろ都心の方が整備されていたりします。郊外をリノベーションすることで、これからは都会的で利便性の高い都心の高層マンションに住むか、都心から少し遠いけど敷地が広くて緑化環境が充実した郊外という両極端に違うライフスタイルを住まい手が選択できるように首都圏を変えたいと思うのです。僕は研究者ではありませんから、この自主プロジェクトに賛同してくれる人々を募って具体的にどこかの郊外で実現していきたいと考えています。

http://www.uga-archi.com/

(掲載日:2007/07/11)