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2008.07.23

中国と向き合う日々

SFCスピリッツ

中国と向き合う日々

飯田将史さん飯田将史さん
防衛省防衛研究所 主任研究官

1994年総合政策学部、1996年政策・メディア研究科修士課程、1999年政策・メディア研究科後期博士課程

防衛省のシンクタンクである防衛研究所で働き始めて9年あまりになる。小島朋之研究会の門をたたき、中国外交を研究し始めたのは16年も前のことだ。その間に中国は大きく変化し、中国の現状分析はますます難しくなった。

小島先生の言葉を借りて言えば、「多面体の中国」を分析する視点は自ずと多様となる。世に「嫌中」派から「媚中」派までの中国論が溢れているのがひとつの証左であろう。私の中国研究は、中国が日本の安定と繁栄にとっていかなる意味を持つかという視点に立っている。この視点に立ってはじめて、説得力のある対中政策を論じられると思うからである。

しかし、対中政策を論じることは、中国の現状を分析する以上に困難な作業である。これを見事にこなされ、手本を示してくれた小島先生はすでに逝ってしまった。これからの研究において「小島先生ならどう考えるだろう」と思いをめぐらす機会が多くなりそうである。今後も真剣勝負で中国に向き合う日々を送ることになるが、小島先生との対話も増えると思えば、いささか楽しみでもある。

防衛省防衛研究所
http://www.nids.go.jp/

(掲載日:2008/07/23)