安渕哲平さん
(株)電通 スポーツ局放送映像事業部
プロジェクトマネージャー
2005年環境情報学部卒業
◆スポーツの新しい価値を作る仕事してます
決まった時期にテレビをつけると、オリンピックやW杯、全日本選手権などの大型スポーツ大会の試合を当たり前のように見ることができます。私自身も子供の頃にバレーボールやフィギュアスケートを欠かさず見ていたことを思い出します。
私はこのスポーツにおける「当たり前」の環境づくりを行う仕事に携わっています。いわゆる、放映権とマーケティング権というやつですが、その中でも重点テーマは「次の時代に合わせたスポーツビジネスの進化」です。
デバイスフリーでいつでもどこでもコンテンツを楽しめ、友達同士で簡単にその感動を共有できる今、みんながよりスポーツでワクワクしたり、感動したりするためにはどういう装置があれば面白いか、そこにどういうビジネスが存在しうるか。そんなことを日々考えています。
今の仕事に大きなやりがいを感じているポイントは、会社の中でも時代の先端から少し未来に足がかかるくらいのところのビジネスをやらせてもらっているということです。
◆私のSFC時代、「プロジェクトのフレームワーク」「背伸びのサイクル」「絆」
今になって振り返ると、大学時代のころに形成された癖といいますか、芯の部分はあまり変わっていないんだなと思います。
ちなみに在学中は七夕祭や研究室×2での活動に加え、卒業生と在校生のマッチングウェブプラットフォーム、ウェブソリューションのベンチャー起業、サントリー商品開発選手権での準優勝、出来たてのとあるプロ野球団でのビジネス経験など、ジャンルを問わず半年刻みぐらいで様々なプロジェクトに関わってきました。
特に後半部分の様々なプロジェクトこそが、他にはないSFCの大きな面白みの一つだと当時から思っていました。テーマもメンバーも違う状況下で正解があったりなかったりするようなことについてリサーチとディスカッションを重ねながら検討・計画し、実践していくことはそのままビジネスにも通ずるフレームワークだと今だからこそより一層感じます。
さらに、様々なプロジェクトに対して「必ず少し背伸びして関わった」ということも大事なことでした。仕掛けたいプロジェクトに出会ったとき、自分に明らかに何かが足りていない状態からビジョンを描いてゴールを決める、そしてそのスタート地点にいるときの自分とゴールに立っているときの自分が保有する能力や人脈のギャップを埋めていく作業、という感覚をなるべく持つように心がけました。
私の場合、これらのプロジェクトの多くは誰かとの「絆」を軸に始まっています。「あの人がやろうとしてるプロジェクト」や「この人がなんか面白いこと言いはじめた」、「あの人の友達がやってるプロジェクト」とか。これも重要で、面白さや楽しさ、得られる経験値、プロジェクトのクオリティーの高さなど、何かは保障されるフィルターになっていました。
しかもこのときの大学時代の仲間とは今でもときどきあっては新しいことにチャレンジし続けています。
◆最後に
今年は2020年のオリンピック開催地が決定する年です。もしも日本開催ということになれば、社会的にも経済的にも大きなゴール設定がされることになります。私も未来の日本のスポーツ界を作っていく逆算をしていこうと思います。
(掲載日:2013/02/20)