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2013.05.28

いかに自分の芝生を青くするかを考えよ

竹内 友香さん
デロイト トーマツ コンサルティング株式会社
シニアコンサルタント(現在Deloitte Consulting GmbH(ドイツ)へ出向中)
2008年総合政策学部卒業

SFCを卒業して、5度目の春を迎えました。
今私は、在学中から言っていた、「5年後までにはドイツに行って、ドイツで働く!」という夢をかなえ、ドイツ・ミュンヘンで勤務しています。

私が欧州での勤務を目指すようになったのは、遡れば幼少時代、7年間をオランダで過ごしたことが始まりでした。
当時は話すことができたオランダ語を、帰国後徐々に忘れてしまったことが自分の中ではずっと一つの後悔の種となっていたため、せめてオランダ語に近い言語をもう一度学ぼうと思い、SFCでは第二外国語としてドイツ語を選択。同時に、今思えば無意識の内に「自分らしさってなんだろう」という問いをずっと抱えていたからこそだと思いますが、欧州、特に2つの国の文化の影響を色濃く受ける国境地域で生きる人々のアイデンティティーに興味を持ち、国際政治や異文化コミュニケーションについてSFCでは学びました。

学問として学んできたことを自分自身に結びつけ消化し、改めて「自分らしさ」を認識・取り戻せたのは、義塾の交換留学制度でドイツに行ったことがきっかけです。
とある友人と何気ない会話を交わす中で、私の生い立ちについて話したとき。彼が放った一言が、私の人生を変えたと言っても過言ではありません。

「ああ、じゃあYukaは半分ヨーロッパ人で、半分日本人だね!」

自分をありのまま自分として認めるということは、簡単なようにみえて実はとても難しいことです。
そしてそれができるかできないかが、人生における満足度を大きく変えるような気がしてなりません。

卒業後、私は経営コンサルタントという職につきました。選んだ経緯とその理由はとても明確で、一番大きな目標は、日系企業が海外、特に私のバックグラウンドを生かして欧州でもっと活躍できるためのサポートをすること。そのためには、若いうちに沢山の経験を積みたいし、早くから海外に出られるチャンスがほしい。この2つを満たす職種が、私にとっては経営コンサルティング、そして、会社の文化が自分に合うか(もっとも大切なポイントは、「月曜日の朝、死んだ魚のような目をして電車に乗るサラリーマンの集まりではない」でしたが)を勘案し、現在も勤務するデロイト トーマツ コンサルティングに就職を決めました。
ご他聞にもれず激務の業界ではありますが、自分の欲求と夢に忠実であったこと。そして、とても良いチームに恵まれたこともあり、5年間、本当に楽しく仕事をしてきた結果、ドイツ勤務という夢もかなえることができました。

私が「自分らしさ」を認識する上で、大切だと思っていることが3つあります。
こだわることを恐れないこと。
人と違うことを恐れないこと。
自分を信じることを恐れないこと。
そして最も大切なことは、いかに自分の芝生を青くできるかを考えることだと思います。隣の芝生を羨むのではなく。

活き活きしている人の側にいると、周りの人間まで楽しくなる、嬉しくなる。
そんな好循環が、社会をプラスの方向に持っていくのだろう、と信じています。

デロイト トーマツ コンサルティング株式会社
日本HP: http://www.tohmatsu.com/dtc
ドイツHP: http://www.deloitte.com/de

竹内友香さん
デロイト ミュンヘン事務所









(掲載日:2013/05/28)