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2004.12.13

Hidden Curriculum|徳田英幸(政策・メディア研究科委員長)

いい大学には、必ずこれがある!

文化祭、慶早戦観戦、アドグル、ホームカミングデイや、ORFのような研究成果発表など、キャンパス全員が一丸となって行うオープンハウスなイベント。残念ながら、こういったイベントは、大学のカリキュラムハンドブックには載っていないものである。

今回もフル回転で、パネル討論に参加し、COE拠点形成の概要を紹介し、また研究プロジェクトを共に進めている研究仲間、スポンサの方々、研究室のOB/CGや在学生のご家族の方々と会うことができたりと、大変充実したORFであった。今年も、2日間で3,000名以上の方が来てくれたのは、六本木ヒルズという地のりもあるが、やはりそれだけSFCの研究成果は見る価値があると認知され始めているのであろう。

まず、祝日にもかかわらず朝から大入りのオープニングセッションのあとをうけて、曽根泰教先生との対論「科学技術と地域政策」を、神成淳司君をコーディネータに迎えて行った。私からは、ユビキタス社会の実現に向けて進められている国プロジェクト、u-Japan基本政策、我々の研究テーマなどを紹介させて頂いた。より人々の生活に密着したユビキタス技術の実現に向けては、今までのIT技術政策以上に、ユビキタステクノロジと社会制度の両面の整合性を取っていくことの重要性を述べた。うまく話が噛みあっていたかが未だに不明だが、PCWEBにレポートされている。

COEプログラム関連で行ったパネル展示や、研究担当の数名の先生方とRA諸君の説明企画も大盛況で、毎回、多くの方々が足を止めて聞き入ってくれた。分野を飛び越えて構成されている広報部隊の成果である。ご存知の方がほとんどかも知れないが、我々が進めているCOEプログラム「次世代メディア・知的社会基盤」は、「当初計画は順調に実施に移され、現行の努力を継続することによって目的達成が可能と評価される」との最も高い評価を受けることができホッとしている。

研究室の方でも、学生諸君の頑張りで多くのユビキタスコンピューティング&コミュニケーション技術関連の成果展示やデモを数多く発表することができた。今回の発表と4年前のSFCで行われた当時の成果を比較すると、技術の進歩を確実に感じて頂けるのではないかと思っている。会場に来られた多くの方々からも、学生たちの説明が「生き生きしていて、フレッシュで大変良い」と、すばらしいお褒めの言葉を数多く頂くことができた。研究室の諸君にとっても、何日も寝ずに完成させて動いたシステムをいろいろな方に説明できた喜びと充実感をきっと感じ取ってくれたことであろう。

ORFが今後とも皆の力で、SFCにとって最高の"Hidden Curriculum"に進化していくことを願っている。

(掲載日:2004/12/13)

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