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2007.09.10

おかしら川柳|徳田英幸(環境情報学部長)

"間に合った! 便に乗れても 荷物こず"

今回は、私がお手伝いしているネットワークロボットフォーラムの関係でヨーロッパを移動中の時の話である。イタリアのPisa市近くにある聖アンナ大学を訪問し、Peccioli市の市長さんとネットワークロボット実証実験のMOU(Memorandum of Understandeing、覚書)を結び、バルセロナにあるカタルーニャ工科大学のロボット研究所を訪問した後、コトが起きたのである。ご存知のように9・11以降、20インチぐらいのキャリーオン可能な荷物でも、機内持ち込みが難しくなり、飛行機会社のスタッフと交渉するのが面倒でもあり、手荷物を預けるのが常となっていた。

最初のトラブルは、Ars ElectronicaのFutureLabへ訪問するために、Linzへ移動する際に起きた。ルフトハンザ便のミュンヘン空港到着が1時間以上遅れ、乗り継ぎ便に間に合わなかったのである。代わりの便は、翌朝9:15amにLinz到着との説明を受ける。翌朝9:00amのホテルでの打ち合わせには遅れてしまう。ルフトハンザのサービスカウンタではホテルやタクシーのクーポンをつぎつぎ用意してくれたが、鉄道などの他の交通手段は一切ないという。やっとのことで、バゲージエリアで置きざりになった私の荷物と再会することができた。すこし元気を取り戻し、鉄道による移動を考え、DB(ドイツ鉄道)の案内所を探した。ターミナルにはいくつかDBの案内カウンターがあったのだが、いずれも閉まっていた。いろいろ聞くと1つだけ空いているカウンターがあるとのこと。やっとたどり着き、Linzまでの便を聞くと、E269便という11:35pm発の夜行列車がミュンヘン中央駅からあり、Linzに3:40amに到着するという。早速、切符を購入し、ミュンヘン中央駅にむかった。この電車、なんと終着駅はブタペストで、沢山の人が乗り込んでいる。異常な寒気のため、電車には、夏なのに暖房!がはいっている。うとうとしながらも、20分遅れで、4:00amにLinzに到着した。4:20amにはホテルの部屋にたどり着き、打ち合わせになんとか間に合った。

2度目は、シャルル・ド・ゴール空港(CDG)からの帰国便である。同行の人たちは、ゆっくりLinzを出て、Frankfrut経由で帰国という予定だが、私は、朝はやくに成田にもどり箱根でのSFCフォーラムに出るため、わざわざ6:00amにLinzを出て、Frankfrut経由のエア・フランス便でCDGに向かった。出発が遅れたエア・フランスの帰国便に乗ったのだが、成田で荷物が出てこないのである。結局、SFCフォーラムにも4時間以上遅れてのLinzからの出席となった。

「教訓:いくつもの航空会社をつかって乗り継ぐ時は、ゆとりをもって、バックは、キャリーオンだけで」

(掲載日:2007/09/10)

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