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スポーツと勉学はつながっている

スポーツと勉学はつながっている

栗原 由太 Yuta Kurihara
学部:環境情報学部4年
出身校:桐蔭学園高等学校(神奈川県)

自由な学びの環境に惹かれて

私は小さい頃からラグビーを続けているのですが、文武両道をモットーに高校時代も勉学を大事にしてきました。大学に進学するときもその考え方を変えることなく、勉学でもラグビーでもトップレベルの大学として慶應義塾を志望しました。
SFCを選んだのは、一つの分野の枠にとらわれずに、さまざまなことを同時に学べる環境があるからです。学びたいことの方向性が変わったときにも柔軟に対応できますし、そういう自由なところに惹かれてSFCで学びたいと思いました。また、社会のリーダーとして、各分野で最先端を走っている方がたくさんいらっしゃることも魅力でした。

ラグビー選手のセカンドキャリアを考える

ラグビーを続ける中で興味を持った学びが、スポーツにおけるコミュニケーションです。効率を高める方法などを深く知りたいという思いがありました。そこで、先輩からの薦めもあり、「スポーツコミュニケーション」の授業で共感した東海林祐子先生の研究会に所属しました。
現在は、ラグビー選手のセカンドキャリアについて研究しています。このテーマで研究するようになったのは、ラグビーのトップリーグチームを持つ企業から東海林研究会に、"セカンドキャリアについて考えてほしい"という依頼があったことがきっかけです。私自身、卒業後は会社員としてラグビーに取り組むことを目指していたので、当事者になる身として追究してみようと思いました。
セミプロのようなラグビーのトップリーグ環境では、多くの問題が浮き彫りになっています。たとえば、職場への貢献の仕方や引退後の仕事の能力。また、セカンドキャリアに関するプログラムがうまく機能していないことなどが挙げられます。研究では、選手へのヒアリングやアンケートを通して現状の問題点を洗い出すとともに、どうすれば解決へとつながっていくのか、そのアプローチ方法を探っています。

蹴球部キャプテンとして学んだこと

慶應義塾體育會蹴球部は日本初のラグビーチームで、2019年に120周年を迎えました。入部したときには、最も歴史の深いクラブでラグビーができることを大変光栄に思い、伝統の黒黄(こっこう)ジャージを着て日本一になることを夢見ていました。
私のプレーヤーとしての強みは、局面局面でしっかり体を当てられることだと思います。しかし、ラグビーは体を当てるタックルだけではなく、ランやパスも重要で、瞬時の判断が求められます。ぶつかり合う印象の強いラグビーですが、実はけっこう頭を使う緻密なスポーツなのです。
4年になって、キャプテンに任命されました。そのとき考えていたのは、自分の"人を巻き込む力"を活かしてチームをまとめていきたいということです。私は以前から人を観察することが好きだったのですが、キャプテンを経験して、より人を見るようになり、より話しかけるようになりました。約140人の部員それぞれに異なる価値観に触れながらチームをまとめるのは難しかったですが、大きな学びがあったと感じています。

会社に貢献できるラグビー選手を目指して

また、日本で開催された2019年のラグビーワールドカップでは、信念の大切さを強く感じました。全員が信じ続けているからこそ、それが一つひとつのプレーに現れる。目標をともにしてきた仲間だからこそ、絆が生まれるのだと思います。
卒業後は、社会人としてトップリーグでラグビーを続けていきます。しかし、ラグビーありきではなく、慶應義塾大学で勉学を大事にしながらスポーツに打ち込んだ者として、まず会社にしっかり貢献したいと思っています。その上でラグビーの第一線でどこまでできるか、チャレンジしていきたいです。

学びの指針は自分で決める

私は、スポーツと勉学はつながっていると思っています。勉学に意欲的に取り組めているときは、スポーツにも意欲的になれることを実感しています。ですから、学びの指針は自分で決めます。面白そうだと思った授業を積極的に履修します。自分が興味のあることを学んでいけば心も入るし、意欲があれば自然に集中できると思うのです。
自分から学ぼうとすると、自分からアプローチしていくようになります。そうすると視野が広がったり、新しくやりたいことが出てきたり、新しい問題が見えてきたりします。今スポーツをやっていて、大学でも続けようと考えている人もいると思いますが、SFCに入ったのなら、スポーツだけではなく、勉学も受け身にならずに自分から取り組む意欲を大事にしてほしいと思います。

慶應義塾體育會蹴球部:部員紹介「栗原 由太」
4years. #大学スポーツ:慶應ラグビー120代目主将は熱き男、栗原由太