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国会事故調の結果から「みえたこと」
人の行動を促す仕組みをつくりたい

三島 健治 Kenji Mishima
学部:環境情報学部3年
出身校:私立城北高等学校[東京都]
入学年度:2011年

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約600ページからなる東京電力福島原発事故の国会事故調報告書の内容を、16分36秒のイラスト動画にし、Webサイトに公開した『わかりやすいプロジェクト 国会事故調編』(http://naiic.net/)。事故が起きた原因などを端的にまとめた動画は、英語版も立ち上がり、世界の人々に事故の真実を伝える役割を担っています。1年次に授業を履修していた黒川清先生が国会事故調の委員長に就任したのが、このプロジェクトに参加したきっかけです。国会事故調が示してくれた「日本の問題点」を、僕と関わってくださっている人と共有し、話し合いたいと思ったからです。このプロジェクトには、大学生や高校生でも、実際に調査に関わった方に対して自分の意見を言える環境があります。新たなことを生み出すためには、多様な考えを取り入れる組織づくりが大切だということを、このプロジェクトに参加して、強く感じました。

多様な人々との共通言語となる教養を、もっと磨いていきたい。

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今は、人の行動を変えることに興味があります。あの福島原発事故は、世界史にも残るような重大な事故にも関わらず、多くの人は国会事故調の報告結果は知らない。ただ、そのような人でも、頭の片隅に事故への関心はあると思うのです。「では、どうすればその結果にアクセスしようとするのか」、人の行動が変わる仕組み作りが必要だと思います。これは原発事故の話だけではありません。例えば、「ダイエットに関心があるが、行動に起こせない」という人は多いと思います。そんな状況で、どういうアプローチをすれば、人々が行動を起こすのかというのが、今後取り組みたいテーマです。
残りの学生生活では、歴史や芸術、古典などを幅広く学び、多様な人たちとの共通言語になる“教養”をもっと磨きたいです。さまざまな分野の人と議論するときに、最低限の教養があるかどうかは大事な要素だと思います。議論するときに、知識が足りず話題についていけないという悔しい経験もありました。専攻以外の授業も履修でき、多様な人と議論できるSFCは、私にとっては最適な環境です。