執筆者・論考紹介
社会イノベーションの方法と実践

テクノロジーを基盤とした新しい働き方・協働・デジタル組織

清水 たくみ

清水 たくみ

総合政策学部 准教授

何を論じたのか

デジタル・テクノロジーの進化は我々のコミュニケーションや協働のあり方を大きく変革し、新たな協働・コラボレーションの方法、新しい働き方、および新しい組織の形態を生み出し続けています。本章ではテクノロジーと協働・組織形態の相互作用に着目し、ハイブリッドワークをはじめとした未来の働き方、それらを支えるデジタル組織、および組織の境界を超えて流動的・自律的・分散的に生まれる新しい協働のかたちについて論じました。これらテーマの理解を深める上では、これまでの実践事例や研究蓄積を参照することに加え、慶應義塾大学SFCの清水たくみ研究会で実際に行われている研究を適宜紹介しています。

執筆者の研究紹介

経営組織論および経営情報学の観点から、未来の組織や働き方についての研究を推進しています。組織や働き方の未来を考える上では、テクノロジーと社会の変化を融合して考える視点が極めて重要だと考えています。インターネットや様々なデジタルツール、AI等の登場が我々のコミュニケーションや知的活動のあり方を大きく変革し、その結果生まれる組織のかたちが大きく変容する。一方で多様性や持続可能性等への我々の社会的認識が変化することで、それに合わせたテクノロジーや物質的・制度的仕組みが新たに生まれていく。その先にある未来の一端が、本章でも触れたハイブリッドワークのような働き方であり、人間と機械・AI・アルゴリズムとの協働であり、様々な背景を持つ人たちが包摂される組織であると考えており、その領域を切り拓くための研究を実務・実践とも結びつきながら進めています。そのような研究や実践にご関心を持っていただける方は、ぜひ下記研究室Website等からご連絡ください。