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SFCの現場
2024.02.08

髙橋 裕子 研究会「労働法、労働政策、仕事と家庭のジェンダー」

髙橋裕子准教授


総合政策学部 准教授 髙橋 裕子
専門分野:労働法、労働政策、仕事と家庭のジェンダー

厚生労働行政全般、中でも、労働政策に関することと、仕事と家庭生活の両立、女性のキャリアなど、働くことに関係するジェンダーをめぐる政策を専門にしています。

仕事と働き方の未来を考える
- 研究会の活動 -

いわゆる「日本型雇用システム」と言われる、従来型の日本の雇用のあり方や特徴についての理解を前提に、働くことに関する諸問題について、各学生が課題を発見し、背景や原因を研究し、発表と議論を通じて政策提言を練り上げていく活動を行っています。

新規学卒一括採用、OJT(On-the-Job Training)中心のキャリアアップシステム、終身雇用、年功賃金などの特徴を持つ「日本型雇用システム」は、世界でも独特なものとして発達し、長きにわたり、日本の雇用慣行の中心的位置を占めてきましたが、昨今、大きな変化が起きています。

働くことを取り巻く環境は、少子高齢化、グローバル化、技術革新をはじめとする社会の変化と、働き方やキャリアに関する認識・選択、人生観といった個々人の価値観の変化・多様化に直面しています。新型コロナウイルス感染症が私たちの生活に大きな影響を与えたことは記憶に新しいですし、これから社会に出ていく多くの学生の皆さんにとっては、性別や年齢に関わりなく働くこと、仕事をしつつ家庭生活や趣味も大切にすること、病気を抱えながら就業すること、いわゆる「フリーランス」など「労働者」ではない形で働くことなどは、もはや珍しいことではないでしょう。

このような変化と多様化に、私たちは、社会は、そして政策は、どう対応していけばいいのかーこのような問題意識から、この研究会は、「変化する日本型雇用と労働政策」という副題のもと、個人で、そしてグループで、仕事や働き方の課題を見つめ、考え、議論しています。また、課題を見つけるアンテナを高く張るべく、見学や有識者のお話を聞く機会などを設けています。例えば最近では、障害者雇用に長く取り組んでいる中小企業の見学や、過労死被害者のご家族からお話を伺う時間を設け、それぞれの課題についてリアルな学びを得ることができました。

「自分ごと」として課題に向き合う
- 研究会の特色・学生へのメッセージ -

「労働政策研究会」の通称で呼ばれている研究会ですが、学生が取り組んでいる課題は本当に様々で、必ずしも「労働政策」とは言えないものが多いです。このことは、働くことを取り巻く内外環境の変化・多様化の現れであるとともに、労働政策の枠を超えた分野横断的な対策が求められている証だと捉えています。「労働政策の研究会」ではなくなっているのが現状ですが、その「何でもあり!」で雑多な感じを、私はとても気に入っています。

また、仕事を全くすることなく生きていく人は多くはない中で、「将来の夢」「家族の働き方」「希望する仕事とプライベートのあり方」といった自分自身に深く関係することがらが研究テーマに関連している人が多いことが、この研究会の特徴として挙げられると思います。自分の夢や理想の一端を研究しているためか、学生たちの研究への思い入れが強く、まさに「自分ごと」としてテーマに向き合っている印象です。課題を何とか解決したい・状況を改善したいという心意気を感じます。

「働くこと」は、社会にとって欠かせないものであると同時に、自己実現としても価値が高いものです。「働くこと」をよりよいものとし、ひいては、社会をよりよいものとすることに興味がある人と一緒に、仕事や働き方の未来を考えていきたいです。

総合政策学部准教授 髙橋 裕子 教員プロフィール