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研究科の特色

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科が育成を狙う学生像には3つのプロファイルがあります。 ひとつは、「クリエイティブで実践力を持った人材」。 次に「分野融合の知見を活かし、新しい仕組みを発案し、新しい価値を創り出せるイノベーティブな人材」。 そして、「専門領域にとらわれず基礎体力と実践力があってグローバルな舞台でも地球規模で活躍できる人材」です。 こうした人材を育成する仕組みをご説明しましょう。


実践を重要視する P.B.L.(Project Based Learning)

 創設時から変わっていないことのひとつに、いろいろな専門分野の教員から構成される"研究プロジェクト"から成る"プロジェクトベースドラーニング(PBL)"があります。これは、プロジェクトに参加して実際に問題発見・解決を実践してもらうトレーニングです。何が問題かを自分で発見し、プロポーザルを書き、実際に解決するところまでやる。その解を持って社会制度を変えたり、情報システムを作って実社会で使ってもらい、結果を検証し、対処する。そこまでできて初めて社会実装と言えるのです。


専門領域が融合するインテグレーテッド・ディシプリン

 社会科学を研究している人たちが、ツイッターのオンラインデータにアクセスすることで、人と人との繋がりがどうなっているか、計算的な方法論を使って分析できる時代になりました。そうした技術を新しく社会科学系のテーマに導入できる体制は、国内では政策・メディア研究科が一番進んでいると言えます。さまざまな社会科学と自然科学の研究者が連携し、新しい領域に新しい方法でチャレンジしている〈インテグレーテッド・ディシプリン〉の創出こそ、政策・メディア研究科の狙いです。


グローバルな課題解決を目指すアカデミックプロジェクト(AP)

 2017年度から新たに、先端的研究教育を推進する特設科目として、"アカデミックプロジェクト(AP)"が新設されました。アカデミックプロジェクトは、複数の教員チームによって指導体制を構成し、グローバルやローカルな課題(イシュー)を対象とした研究・教育活動を推進することを目的として、国内外の大学・研究機関、および、実際の問題を抱える地域や研究機関との連携による教育・研究を実践し、国内外フィールドワーク・インターンシップを加えた研究活動の推進を目指し、新しい時代の大学院研究教育を実践する科目として実施されます。


自分で研究テーマを創り出すプロポーザル・トレーニング

 問題発見・問題解決型のトレーニングにおいて、教員が提示した問題だけを探求するという学究スタイルは採っていません。自分からシステムバイオロジーのこういうことをやりたい、情報システムのこういうことをやりたい、と言ったプロアクティブなモチベーションが基本となります。特徴として、問題解決力だけでなく、「問題発見力」をいかに養うかにも力点を置いています。研究プロジェクトを立ち上げたり、プロポーザルを執筆したりというトレーニングを通じて、学生自身がプロアクティブに提案し、学内外の競争的研究費獲得まで実践することが可能です。


海外で学ぶ

 海外で活躍する人たちと伍するには、社会に出てから初めて異文化圏へ飛び出していくのではハンディがあります。学生時代から留学や海外研修を行うことで、異文化の人たちと一緒に研究する難しさ・楽しさを経験する。そのためのプログラムとしてダブルディグリー(共同学位)や国際フィールドワーク、海外研修、国際インターンシップなど、自身の研究プログラムを海外で実践するチャンスを積極的にサポートしています。


世界に通用する人材を育成するグローバル・キャンパス

 一部のプログラムと連携し、世界で活躍できる人材を育成する「国際コース」を設定。英語を共用語とし、授業は英語のみ。学内で日常的にグローバル標準のセンス、プレゼンテーション能力を養うことができます。JICA関連の人材育成も提供しています。


「森基金」など充実した研究助成制度

 森泰吉郎氏の寄付によって創設された「森基金」の中に 毎年行われている修士と後期博士課程の研究者育成プログラムがあります。修士課程、博士課程の学生が自ら発想して、問題発見、解決のための研究を企画・実践することを資金的に支援します。 また、研究成果を海外で発表する時に渡航・宿泊費として最大20万円支給します。