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おかしら日記
2014.07.08

七夕祭|高野仁(SFC事務長)

2014.7.7事務長D_guest_2007_2.jpg

「七夕祭」 
 7月5日(土)に第25回七夕祭が開催されました。午前中からの雨の中、実行委員をはじめ、関係者の皆様、お疲れ様でした。
 七夕祭は、1990年開設の年の7月に第1回が開催されました。開設からわずか3ヶ月とちょっとしかたっていない中、しかも、キャンパスのほぼ中心にあるメディアセンターの建物も、まだ工事中の中での開催でした。
 開設1周年は1年たたないと1周年になりません。そういうわけで、25周年に先立つ「25」回は「七夕祭」ということになりました。
 開催の経緯は、故関口一郎総合政策学部教授が2000年に作成した「SFC10周年記念ホームページ慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス開設史」に詳しく書かれているのでぜひ参照してください。
 
 この当時は、金曜日の5時限終了後の開催でした。試験前の学生の息抜きと地元との交流という意味合いが持たれていました。現在につづく盆踊りのやぐらは第1回から登場しています。
 また、第1学年しかいない中、学園祭を行いたいという学生たちが、本格的な学園祭を行なえるようになるまでの経験を積むためのイベントでもありました。
 
 今では、すっかりSFC名物となった花火は、実は第1回から行なわれていました。ただし、第1回は、いわゆる玩具花火で、現在のような消防や行政への許可が必要な打揚花火ではありませんでした。この第1回では、花火で火傷をしてしまった学生がいたことを思い出します。
 それが、第3回からは、浅草橋の花火問屋さんから花火を仕入れ、消防その他の許可をとって行なうようになったことは、学生たちの行動力の結果だと思います。かくいう私も、学生から「事務室の職員が資格をもっているといろいろな対応上助かる」と言われ、当時は「煙火打揚従事者証」と呼ばれていた資格を学生と一緒に取りに行き、第4回の七夕祭(当日は雨のため、花火打上のみ月曜に実施)では、一緒に打揚に参加しました。 この資格はその後も毎年更新し、現在にいたっています。
 
 さて、本年は「おくりもの」とのコンセプトで七夕祭が行なわれました。プログラム冊子の挨拶では、遠藤まちづくり推進協議会の三田会長からも「SFC開設当初から続く伝統的な夏の学園祭で、特に地域との"つながり"を大切に進められており」とお言葉を頂戴しているように、第1回からのコンセプトが地元の方にも浸透しているものと嬉しく思います。
 SFCの学生イベントの特徴は、毎年行なっているから今年も行なうのではなく、毎年、「今年はこういうコンセプトでこういうイベントを行ないたい」という企画を学生が提案し、それが大学側に認められたら実施が可能になるという緊張感を土台にして開催されているという点にあります。
 このハードルをクリアして25回継続してこれたのは、過去から現在にいたる実行委員の皆さんが、駅伝のように襷をつないできたことによるのだと思います。
毎年やっているから今年もやるというのでは、企画はマンネリ化を避けられなくなると思います。ぜひ、襷の重みを意識しつつ、SFCの七夕祭はどうあるべきかを考えていってほしいと思います。
 
 今年の花火もきれいでした。
 参加したみなさんのよい思い出となったことと思います。
 最後に一句。
 
 「夏空に ひらく花火の おくりもの」
 
(掲載日:2014年7月8日)