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SFCスピリッツ
2007.03.20

操縦席よりご挨拶申し上げます

SFCスピリッツ

操縦席よりご挨拶申し上げます

小西浩也さん
株式会社日本航空インターナショナル 副操縦士
1996年総合政策学部卒業

ボーイング747-400型機
ボーイング747-400型機
私は現在、ボーイング747-400型機、所謂ジャンボ機の副操縦士として主に国際線に乗務しています。SFCを卒業してから入社、その後、「自社養成」という制度により社内で約4年間の訓練を経た後、副操縦士としてお客様をお乗せするジャンボ機を操縦しています。

学部時代には思いも寄らなかったこの仕事。就職活動の一環として「パイロット訓練生採用試験」を受けたところ、幸運にも6次にわたる試験をパスすることができ、全く未知の世界に進むことになりました。この仕事は二度と同じ環境がない、独特なものです。乗っていただくお客様はもちろん、気象条件、他の航空機との関係、機体状況、空港施設etc.、全ての組合せが毎回異なります。このような環境で、常に変わることがないのが「安全にお客様を目的地までお乗せする」という運航方針です。そのために私達はフライトシミュレータを使った定期訓練において、様々な緊急事態に対処する技量訓練を行い、また、 CRM(Crew Resource Management)と呼ばれる手法を用いて利用可能なあらゆる人的・物的リソースを効果的に活用するための教育なども受けています。過去にはどちらかというとフライトテクニック的な部分ばかりが重要視されていましたが、技術の進歩により高度にコンピュータ化された現在の飛行機においては、より人的な面のマネージメントが必要とされるようになっているからです。

「あらゆるリソースを効果的に活用する」という点。これはSFCでの教育で私が学んだことの1つです。その場しのぎの対策はなく、最善と思われる判断を下すために、あらゆる情報を取り入れ、それを処理して決定する過程は何にでも応用できるものですね。またインテンシブで履修していたドイツ語を使って、フライトで訪れたフランクフルトの街中においてコミュニケーションが取れたこともSFCでの成果かなぁと思います(笑)。

現在は機長の補佐・見習い業務が主ですが、今後は機長になるための訓練に入る予定です。1機の巨大な飛行機と、お客様の生命・財産をお預かりし、全てにおいて最善な判断を下し、その責任を取れる人間に成長しなければなりません。まだまだ訓練の積み重ねが必要な段階です。いつか私の操縦する飛行機に乗っていただける日が来ることを目標に、日々のフライトに臨みたいと思います。

→日本航空パイロット採用情報
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(掲載日:2007/03/20)