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SFCスピリッツ
2007.10.03

話す、語る、という仕事

SFCスピリッツ

話す、語る、という仕事

本司明希さん
日本電気株式会社 医療ソリューション事業部 事業推進部
2003年環境情報学部卒業、2005年政策・メディア研究科修士課程修了

私は製品のデモンストレーション・プレゼンテーションを担当する、セールスサポート業務をしています。主に担当している製品は、“電子カルテ”システムです。医療分野のIT化の中で電子カルテ導入は始まったばかりといったところで、導入するにあたって医師から反対されることもあり、四苦八苦している毎日です。

というのも医療業界というのは特殊な業界で、所属をしている(病院の中で働いている)方々のほとんどが国家資格を持っておられる、言わばプロフェッショナル集団です。自分流のやり方、を強く持っているので、その方々をシステムを導入することである意味“平準化”することは、医師の個性をなくしかねない、と考える方がいるからです。もちろんシステムを入れることで、医事会計の効率化や医療過誤の防止などにもつながるので、医療機関にとってメリットのあるシステムなのですが…。

そういった方々に、いかにシステム導入の利点を理解していただけるか、が私の仕事になります。大人数向けに説得力のあるプレゼンを求められるときもあれば、院長につきっきりでシステムについてじっくり話をするなど、その場面に応じて『話す、語る、という仕事』であっても話し方や求められるスキルは大きく異なってきます。

そこで私の基礎力となっているのが、SFCで自然と身に着けることができた対話能力です。研究発表などで経験したプレゼンスキルはもちろんのこと、グループワークやディベートなどで培った様々な人の意見を聞きだし説得をする、というスキル、この2点がなかったらこの仕事はできていないのでは、と感じています。

この仕事を始めてまだ2年、『話す、語る、という仕事』をもっと突き詰め、極めていきたいと考えている今日この頃です。

(掲載日:2007/10/03)