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SFCスピリッツ
2009.06.17

地方での中小企業支援〜貧困問題を原点とした私の仕事〜

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地方での中小企業支援〜貧困問題を原点とした私の仕事〜

韓国にて展示会開催
韓国にて展示会開催(右が筆者)
酒向奈穂子さん
日本貿易振興機構(JETRO) 北九州貿易情報センター 係長
2006年総合政策学部卒業

貧困問題をビジネスで解決できないか。フェアトレードやCSRなど企業が国際貢献する分野があるが、根本的な法制度など貿易のシステムを整えてビジネスがしやすい土台作りへの貢献はできないか。途上国での滞在経験から、経済格差や貧困に対する問題意識を持って、SFCでは西山朗研究会で開発経済学、渡邊頼純研でWTOを勉強してきました。そして、仕事も途上国のビジネスや制度構築に関われる分野にしようと決意しました。

そして、現在は日本貿易振興機構(JETRO)にて、海外と日本のwin-win関係を目指した国際ビジネスの支援をしています。

就職直後の配属先は、開発途上国との貿易取引拡大を目指すODA分野で、アジア担当としてインドやパキスタン、スリランカ、バングラデシュなど広いアジア諸国の企業のビジネス支援や政府への改善提案をしてきました。しかし、もともと開発途上国のために!というベクトルを向けてまっしぐらだった私が、貿易という相互の関係の中で、日本国内の企業と接するようになってから、地方経済や中小・零細企業が厳しい状況にあることを知り、視野が地方へ広がりました。貿易は相互の関係で、日本と開発途上国をビジネスで結びつけるといっても、日本が元気でなければ成り立たないのです。

現在は地方赴任の希望が叶い、北九州の事務所に勤務し、中小企業の海外進出や輸出の支援を主な業務としています。支援の対象が途上国の企業から日本の中小企業の方々へ変わりましたが、国際ビジネス支援という軸が現在の業務を支えていると考えています。具体的には、商談の場を提供する展示会の開催や、企業団体のミッションを派遣・受け入れ、外国企業の誘致、情報発信のための原稿執筆、貿易・投資の相談など幅広い業務を行っています。

特に、北九州市は八幡製鉄所に代表されるように、鉄鋼・化学・自動車部品などものづくり産業が盛んであり、また深刻な公害を克服した経験から環境モデル都市として、環境ビジネスも育っています。地元発信のユニークな技術や製品を持つオンリーワン企業の方々がスムーズに海外へ展開するのを側面サポートできるよう、ニーズを汲み取り、支援に反映させていけるよう日々勉強しながら進んでいます。地方の国際化が、ゆくゆくは新興国や開発途上国へと結びつくことを願って。

日本貿易振興機構(JETRO): http://www.jetro.go.jp/indexj.html
JETROの行う開発途上国支援: http://www.jetro.go.jp/jetro/activities/oda/
北九州市: http://www.city.kitakyushu.jp/

(掲載日:2009/06/17)