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SFCスピリッツ
2011.11.01

新たなコーヒー文化をめざして

SFCスピリッツ

新たなコーヒー文化をめざして

能城 政隆さん
株式会社NOZY珈琲 代表取締役
2010年環境情報学部卒業

みなさんは、コーヒーに対してどんなイメージをお持ちでしょうか?ブレンドコーヒー、苦い飲物、眠気覚ましの飲物。そうイメージされる方は多いと思いますが、私は、この概念を変えたいと思い、卒業後すぐにコーヒー会社を立ち上げました。

私はSFCに入学するまで、野球を9年間続けていました。昔から甲子園を夢見てきましたが、高校野球が終わり、その夢を果たせなくなった後、私はこの先何を目指していったらいいのかわからなくなっていました。何か新しいものを見つけたい、そういう理由でSFCへ入学しました。

SFCは、必須科目が少なく、ほとんどが自由に選択できる科目であったため、授業で異なる学部・学年の人と隣の席になることもよくあり、様々な人と話をすることができる環境でした。話しをしてみると、あたりまえですが、一人ひとりこれまでの人生のバックボーンが異なり、今何を考え何を目指してここにいるのかもバラバラでした。そしてそこに人間の魅力を感じました。この世に全く同じ人なんていない、自分が好きなこと・感じることと素直に向き合っていいのだと。そんなSFC生活を送る中で、私はコーヒーに興味を持ちました。オリジナリティを出すために、問題発見解決という視点で、私は「コーヒーの何が問題で、その問題をどのように解決し、何を目指していきたいのか、そしてなぜ私がそれをやるのか」をずっと探していました。

3年時、研究の一環で、コーヒー豆発祥の地エチオピアに足を運びました。エチオピアは、当時見たドキュメンタリー映画の舞台となっており、コーヒー生豆生産者の暮らしがとても貧しいということを訴える内容でした。エチオピアの貧しさを目の当たりにし、自分に何ができるのかを見つけようと行ったのですが、エチオピアでは、貧しさ以上に多くの豊かさと出会うことができました。また現地のカフェでコーヒーを飲んでいたときに、エチオピア人に「エチオピアのコーヒー美味しいだろ?」と話しかけられ、はっとしたのを覚えています。彼らは自分たちのつくったコーヒーに誇りをもっていました。

帰国後、私は日本国内での消費のされ方を研究するため、4年時の夏に湘南台駅前にコーヒースタンドを出し、半年間営業しました。こういった活動を通して、私は探していた一つの解にたどりつきました。それは、これまでブレンドが主流であったコーヒーの文化を一新し、シングルオリジンコーヒーの文化を創造することです。シングルオリジンコーヒーとは、コーヒー豆の生産国、生産地域、生産処理方法が明確で、またそれらが一切ブレンドされていないコーヒー豆のことをいいます。これまでひとくくりにされがちであったコーヒーですが、その一つひとつに魅力的な個性が存在し、それをもっと楽しめる世界があることに気づきました。これは私がSFCに入学して「人間は一人ひとり異なる魅力的な個性をもっている」と感動した体験にすごく似ています。この、人間の世界では当たり前となっている事実を、コーヒーの世界で実現しようと思っています。
 卒業後、株式会社NOZY珈琲を設立し、現在は世田谷三宿に店を構え活動しています。SFCが自分の人生に影響を与えてくれたように、このコーヒー文化を創造し、多くの人に影響を与えていきたいと思っています。

能城 政隆さんNOZY COFFEE ホームページ http://www.nozycoffee.jp/

NOZY COFFEE 三宿店
東京都世田谷区下馬2-29-7 1F

 

 

(掲載日:2011/11/01)