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SFCスピリッツ
2010.11.15

学ぶ楽しみ、知る苦しみ

SFCスピリッツ

学ぶ楽しみ、知る苦しみ

町田寛典さん
神奈川新聞社市民情報部・デジタル編集部
2005年総合政策学部卒業、同年神奈川新聞入社後、相模原支局勤務などを経て現職

突然ですが、クイズです。
以下のうち、新聞記者の仕事はどれでしょう?

1.長期連載で官民癒着の構造を明らかにする
2.朝市で採れたての新鮮野菜を味わう
3.高校生に自分の夢を語る
4.ブログで横浜ベイスターズファンとチーム強化策を議論
5.イベントで着ぐるみを着る


入社6年目の私の場合、正解は「1以外すべて」になります。
新聞記者らしくない、ですか?

では、もう1問。
上記に挙げた仕事内容の共通点は何でしょう?



答えは「人とコミュニケーションをとっている」です。
それだけか、と思うでしょうが、それだけです。

記者は物知りだから記事を書けるわけではありません。
当事者や専門家など多様な人に話を聞いて、教えてもらって、初めて書けるのです。
実際のところ、新聞社は「何も知らない人たちの集まり」です。

一方で、何も知らないからこそ、教えてもらう「楽しみ」を享受することができます。
地域はあまり知られていないトリビアにあふれています。
今、私にとって取材活動は何にも換えがたい楽しみです。

「知らないことを学ぶ楽しみ」に目覚めたのはSFCでのことでした。
授業や研究会で他人のプレゼンを聞いては「そんなこともあるのか!」と感心したものです。

ただ、「学ぶ楽しみ」は「知る苦しみ」と表裏一体。
世の中には答えの出ない問題が多すぎます。
取材で色々教えてもらっても、一部しか記事にできなかったり、原稿自体ボツになったり・・・。
何もできないもどかしさに悩まされることがあります。

・・・あぁ、そういえば、SFCの研究会で勉強していた時も同じように悩んでいました。
むしろ、もっとも勉強になったのは「答えは簡単に見付からない」ことかも。
何しろ国際政治を学ぶ研究会だったので、研究すればするほど複雑な事情が分かってきて
「どうすればいいんだ!」と頭を抱えていたものです。
(主にプレゼンやレポート提出の前日に)

あの時、どうやって課題を解決しろって学んだんだっけ・・・

そうだ。

まずは「考えることを止めないこと」。

そして「さらに多くの人と意見交換をして解決の糸口を見付けること」。

それがSFCで学んだこと。

町田寛典、記者6年目。

今日も色んな人と話して「答え」模索中です。

(掲載日:2010/11/15)