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SFCスピリッツ
2012.10.29

マイナンバー制度をご存知ですか?

2012年度オープンキャンパスでの卒業生セッション
2012年度オープンキャンパスでの卒業生セッション
浅岡孝充さん
内閣官房社会保障改革担当室
1996年総合政策学部卒業、1998年政策・メディア研究科修士課程修了

マイナンバー制度は、日本にお住まいのすべての個人に一人ひとり唯一無二の見える番号(マイナンバー)を持っていただき、より公平な社会保障や税の執行を実現するとともに、行政の効率化を実現し、またITを活用して国民の皆様に便利できめ細やかな行政サービスを提供するための基盤となる制度です。

2010年10月に「社会保障と税の一体改革」と「マイナンバー制度の導入」を実現させるためのプロジェクトチームとして、内閣官房に社会保障改革担当室が設置されました。私は、SFCで医療政策の分野を中心に勉強し、国家公務員となりました。これまで仕事で社会保障政策に関わることはありませんでしたが、国税庁、金融庁、外務省、財務省での勤務を経て、このプロジェクトに立ち上げメンバーとして参画し、マイナンバー・プロジェクトチームの総括担当として、法案の作成や技術的課題の解決などに関わっています。

マイナンバー制度の導入により、政策とITが融合し、行政サービスや政策そのものの質の向上、ひいては政府と住民との新しい関係の構築につながることが期待されています。そのような期待の一方、個人情報保護やプライバシーの観点から懸念を持つ国民も少なくありません。そのため、制度と技術の両面から万全の対策を講じ、国民の理解を得ていく必要があります。

この制度の検討にあたり、金子郁容・SFC研究所所長、新保史生・総合政策学部准教授、神成淳司・環境情報学部准教授には、それぞれ制度や技術の根幹にかかわる部分について、また制度の将来的な拡張性なども見据えて、大局的かつ実務に即したご指導いただきました。また、今年の七夕祭ではSFCの現役学生と古川元久・マイナンバー担当大臣(当時)とのマイナンバー制度に関する意見交換会が実現しました。マイナンバー制度は、まさに「SFCスピリッツ」が推進力になって誕生しようとしていると言っても過言ではありません。

マイナンバー制度を導入するための関連法案は今年2月に閣議決定し、国会に提出されており、この秋の臨時国会での成立を目指しています。「SFCスピリッツ」がたっぷり詰まったマイナンバー制度について、社中の皆様をはじめ国民の皆様に、より身近に感じていただければ幸いです。

(掲載日:2012/10/29)