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SFCの現場
2012.01.11

熊坂賢次研究室

SFCの現場

熊坂賢次研究室

研究領域キーワード

熊坂賢次研究室社会学、ライフスタイル論、メディア論、データアナリシス、コンテンツアナリシス

どのような研究をしているのですか?

「おしゃべりなロングテール」というテーマから、私達が日々慣れ親しんでいるインターネット上のあらゆる物事を対象に、現代社会とは何かを明らかにすべく取り組んでいます。時にはSNSのコミュニティから"かわいい"とは何かを分析したり、時には震災時のtwitterはいかに使われたかを可視化したり、あるいは膨大なブログデータから現代季語を明らかにしたり、しています。インターネット上のデータは常に新しく、決まりきった方法論はありません。そのため、日々は方法論構築も含めた試行錯誤の繰り返しです。

研究室の一日を教えてください。

例えば、熊坂研究室が1年で一番活気づくのはORFの直前です。朝から、というより連日の残留で、朝も夜もありませんが、朝研究室のドアを開けると、寝袋にくるまった男の子や、椅子を2つ繋げて眠る女の子が転がっています。そして、むくりと起きて、夜中じゅうずっと格闘していたデータを再び分析しはじめ、「ああ、なんだか違う」などと頭を掻きむしります。その繰り返しが、つまり朝も夜も続いて終わらない1日の連続が、熊坂研究室の一コマです。

先生はどんな方ですか?

SFCで一番、おしゃれでチャーミングな、格好いい先生です。普段は研究室でモーニングを読み、「いやあ、ジャイアントキリングは何度読んでも名作だね」というおちゃめな一面があり、いつだって私達学生と一緒にあれこれ遊んでくれます。そして、その遊びの中にこそ新しい社会の切り口があるのだ、と仰って、試行錯誤を通じて、ただの遊びを社会学のレヴェルにまで持っていく、学問に対する誠実な態度はとても格好いいです。

研究室ならではのキーワードはありますか?

熊坂研究室での研究活動は大きく2本の柱に支えられており、1本は柔らかい構造化手法をベースとしたデータアナリシス、そしてもう1本は映画やまんがなどのコンテンツアナリシスです。この2本の柱が、研究室ならではのキーワードと言えるでしょう。おしゃべりなロングテールを理解するためには、彼らが日々生み出す膨大なデータの解析が必須であり、そのための方法論として、ロングテール事象解析モデルの柔らかい構造化手法を学びます。一方で、その解釈の切り口となる視点を磨くことも不可欠であり、あらゆる映画やアニメ、まんがのコンテンツアナリシスも行います。この2本を両立して初めて、熊坂研究室としての社会学のアプローチとなるのです。

リポーター
政策・メディア研究科後期博士課程3年 山崎由佳さん

→教員紹介ページ

(掲載日:2012/01/11)