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SFCスピリッツ
2015.01.14

中二病アラサーナルシストが描く妄想的構想とSFC

 

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若新 雄純
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任助教
NEET株式会社 代表取締役会長
政策・メディア研究科修士課程修了
 
 
 
 
 
 

panda.jpgSFCには大学院から入ったのですが、俗にいう中二病的なパーソナリティを引きずったまま大人になっていた僕は、人見知りがパンダの着ぐるみに入って友愛を求めるという目的の「パンダ新世紀」というサークルをつくり、友達をふやそうとしていました。テレビで取り上げられたりと活動はプチブレイクしたんですが、すぐに飽きてしまい、一年で解散しました。ちゃんと後輩に引き継いでおけばよかったと後悔しています。

 
 
 
 
院生時代は産業・組織心理学、特にワークモチベーションの研究をしていました。論文を書くというのは、社会の現象やシステムを徹底的に俯瞰するというトレーニングだったと思います。自意識過剰でナルシスティックな僕は、これまた俗にいう“さとり系”気取りの自分の姿に酔っていました。もちろん、なにひとつ悟ることなんてできていません。人間として、極めて愚かで不完全なままです。でも、その時間や経験は、現在の活動を支える重要な礎になっています。
 
 
 

JK課会見(小).jpgのサムネイル画像

フォトセッション.jpgのサムネイル画像卒業後はSFCの研究所に籍を置かせてもらいながら、コンサルタントとして企業の人材育成や組織開発の仕事を始めました。そのうち、結果をコントロールしない、より解放的で混沌とした実験の場が必要だと考えるようになり、全員がニートで取締役の「NEET株式会社」や、女子高生が自治体改革を担う「鯖江市役所JK課」、週休4日で月収15万の「ゆるい就職」など、新しいワークスタイルや組織づくりを模索するプロジェクトを色々行っています。

    
 
これらの活動には、無計画で妄想的すぎるとか、無責任だとか、色々と批判がありました。それでも僕は、今最も必要なのは、当事者が主体となってもみくちゃになる議論と実験の場だと信じて、徹底して偶発性に委ねるようにしています。そして、そんな“妄想的”とも揶揄される構想の一部を、SFCは研究機関としてバックアップしてくれました。すごいキャンパスです。そこから何が生まれるのか? 僕自身はどう変化していくのか? ぶつかり合う複雑な感情の中で精神をすり減らしながらも、そんな自分に酔いつつ、絶えず試行錯誤しています。